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「原油高騰はヘッジファンドなど投機筋と無関係」米CFTC報告で米議会が紛糾

原油先物市場の実態調査に乗り出している全米商品先物取引委員会(CFTC)が7月22日に発表した中間報告をめぐって、CFTCが米議会の民主党から激しい突き上げを受けている、とウォールストリート・ジャーナルが15日付で報じている。
中間報告では、「最近の原油高騰は投機筋とは無関係」と結論付けられており、エネルギー市場投機抑制法案を議会に提出した民主党は、9月15日の最終報告の前に、結論が先に出されるのは問題だとして猛反発している。

民主党寄りのCFTCのバート・チルトン委員(民主党のトーマス・ダッシェル元上院議員の元顧問)は、「CFCTが原油先物市場での投機筋の役割に関する声明文をまとめるために必要な情報を収集している最中に、こうした中間報告書が発表されたのは遺憾だ」と述べている。

また、民主党の4人の上院議員は14日、CFTCに対し、こうした中間報告が発表された経緯について、内部調査を実施するよう求める書簡を送っているという。

民主党は、CFTCの中間報告の中で「投機筋の影響を軽視している点」を問題視している。同報告は、実需に関係なく現物の受け渡しを伴わない投機筋のトレーダー、特にヘッジファンドの原油先物の持ち高がしばしば原油価格の動きに連動していると指摘しているが、にもかかわらず投機筋による原油価格への影響を軽視しているという。

先月CFTCは、原油先物の市場参加者のうち、使用あるいは加工目的で商品を購入し、商品価格の変動リスクを避ける、いわゆるヘッジ目的で取引に参加している実需筋と、投資目的で参加している投機筋との線引きを見直したばかり。

この見直しでは、実需筋とも投機筋とも断定できない大口トレーダーを投機筋と分類したため、原油先物市場での投機筋の取引シェアは見直し前の38%から、一気に49%とほぼ半分にまで上昇している。

しかし、投機筋といわれる投資銀行(証券会社)やプライベートエクイティ(PE)会社、ヘッジファンドも原油貯蔵ターミナルや油送管、石油流通に関連した企業の株式に投資しており、現物資産に投資しているのも事実で、問題は複雑化している。

このため、原油先物市場での売買は、どこまでが純粋なヘッジ目的の売買なのか、また、どこまでが純粋な投機筋なのか判断するのは難しいようだ。

先月、原油先物市場で多額の損失を抱えて破綻した石油流通大手セムグループの例は、一つの企業が実需筋と投機筋という両面性を持っているという問題を浮き彫りにした。同社の債権者は、セムグループの持ち高が実需に不似合いな規模だったことから、原油高騰による日常の業務リスクのヘッジ目的を超えて投機に走ったと見ている。

Dow Jones
15 Aug 2008 00:48 BST
WSJ: Data On Commodities-Market Speculation Enliven Debate



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