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大手ヘッジファンド数社、年初来パフォーマンスが過去最低水準―資金流入も鈍化

今年に入って、大手ヘッジファンド数社のパフォーマンスが過去最低の水準に落ち込み、業界全体への新規資金流入も鈍化している、と2日付けのウォールストリート・ジャーナルが報じている。
報道によると、パフォーマンスの影響で、ヘッジファンドに出資を検討している投資家からは、運用報酬や管理手数料の引き下げなど契約条件の見直しを要求する声が高まっており、出資希望者が殺到した昨年とは対照的な展開となっているという。

今年苦戦しているのは、ローン・パイン(Lone Pine)、TPGアクソン(TPG-Axon)、アティカス(Atticus)、ファラロン(Farralon)、そしてシタデル(Citadel)など著名投資家が率いる大手ヘッジファンド各社で、いずれも年初来リターンがマイナス7-25%の間で推移している。

米調査会社ヘッジファンド・リサーチ(HFR)によると、ヘッジファンド業界全体の7月末時点での年初来パフォーマンス(HFRI Fund Weighted Composite Index)はマイナス3.43%で、HFRが調査を開始した1990年以来最低の水準となっている。なお、ベンチマークであるS&P500種指数はマイナス12.65%、債券の指数である「Lehman Brothers bond index」はプラス1.05%である。

今年上期のヘッジファンド業界全体への新規資金流入はわずか300億ドルで、昨年同期の1,190億ドルを大幅に下回っている。また多くのファンドが年末までに解約する手続きの締め切りを今月末日に設定しており、資金流出の拡大が懸念されている。

しかし、ヘッジファンド業界は、昨年まで数年にわたって高いリターンを上げてきたことによる蓄積があるため、壊滅的なダメージを受ける可能性はないと、ウォールストリート・ジャーナルは指摘している。

また大手各社の場合、運用している複数のヘッジファンドの中に、プラス・リターンを上げているヘッジファンドがある場合が多い。そのため、多くの投資家は解約するのではなく、見通しの明るいファンドに資金を移すとみられている。

今後、ヘッジファンドにとって障害となるのは、成功報酬の激減とみられる。成功報酬はリターンを挙げた場合のみ得られるため、マイナス・リターンが続くと報酬を確保できないからだ。その影響もあり、運用マネージャーやアナリストなどへの高額な人権費も負担感が増すと考えられる。また資金調達の困難や解約請求の増加もしばらく続く可能性が高い。

そのため、ヘッジファンドは今後、投資先を低リスクで売却が容易な資産へシフトし、現金保有を拡大するなどの対策が求められるという。

Dow Jones
02 Sep 2008 04:03 BST
WSJ(9/2) Hedge Funds Are Caught In A Tight Spot

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