トップ >  【HFK独自取材】日本にないアセットクラスに投資機会を提供できる強み(第2回)



【HFK独自取材】日本にないアセットクラスに投資機会を提供できる強み(第2回)

米ヘッジファンド運用会社パーカー・グローバル
CEOインタビュー
(第1回からの続き)
ヘッジファンドクルークは、米国の投資運用会社パーカー・グローバル・ストラテジー・エルエルシーのヴァージニア・レイノルズ・パーカー(Virginia Reynolds Parker)CEOに取材を実施した。
今回は、インタビュー内容を記した連載記事の第2回となる。(全3回)
日本には存在しないアセットクラス「MLP」とは何か?

HFK:次にPGSが有望な投資先と見ているMLP(Master Limited Partnership)について教えてください。日本ではあまり馴染みのない言葉ですが。

PGS:MLPとは、米国での1986年の税法改正によって生まれた企業形態のことです。分かりやすく言えばREITと類似した形態です。大きな特徴は、法人税が免除されていることやMLPの発行する持分権(ユニット)が証券取引所に上場されていることです。

HFK:法人税が免除されていることは大きなメリットに思いますが、MLPとして認められるための制約はありますか。

PGS:MLPとして認められるためには、収益の90%以上を天然資源(原油、天然ガス、肥料、鉱物、紙、材木、地熱発電、石炭)の探査、精製、備蓄、運搬などからあげなければなりません。このため、多くのMLPは、長期にわたり安定した収益の得られるパイプラインへ投資を行っています。

HFK:その他に特徴はありますか。

PGS:MLPの構造も特徴的だと思います。MLPは、リミテッド・パートナーシップ(LP)とジェネラル・パートナーシップ(GP)の2種類の企業形態から構成されています。LPとは、パイプラインなどの資産を所有するだけの企業であり、GPは、LPの所有する資産の管理・運用を行う企業です。LPの配当が増加すればGPの利益が拡大するという仕組みです。そのためGPには、LPの運営を最善のものとして常に収益拡大を目指すというインセンティブが働きます。

HFK:MLPセクターの市場規模はどのくらいですか。

PGS:1995年からMLPの時価総額は増加傾向にあり、現在、米国に上場されているMLPの時価総額は1,400億ドル(約14兆円)に達しています。特に、原油や天然ガスのパイプラインや備蓄を行うミッドストリームセクターを中心に投資するMLPの数は78本あり、2/3がニューヨーク証券取引所に、1/3がナスダック証券取引所に上場されています(2008年8月現在)。

HFK:今後、MLPの市場規模は拡大するのでしょうか。

PGS:拡大すると見込んでいます。現在北米のパイプラインの約37%がMLPに所有されています。残りは、大手エネルギー会社などが所有していますが、バランスシートの最適化を図るため、該当する資産をMLPに移す傾向があるからです。

HFK:MLPのパフォーマンスはどの程度ですか?

PGS:1990年からの利回り(複利)は年率18%です。配当率は過去は6.5%程度でしたが、ここ数年は年率9-10%の割合で増加しています。最近のUNIT価格の下落から、一時13%程度まで上昇した後、今は10%前後になりましたが、まだ通常よりは高い水準です。

景気に左右されないMLPのパイプライン投資

HFK:最近、米国株の下落傾向が強まっていることから、MLPのUNIT価格が低下していると思います。UNIT価格の回復の見通しを教えてください。

PGS:MLPの価格は、回復するとみています。MLPの収益は、原油生産者などとの長期契約(10~20年)に基づいています。生産者がMLPに支払う金額は、パイプラインを通過する資源の量に基づいて算出されます。パイプラインの使用量は、景気や資源価格の変動に大きく左右されません。原油や天然ガスといった日常生活に必要なエネルギーの基礎消費量は変わらないからです。よって、パイプラインの使用量は、長期で安定的に使用されるといえ、MLPの収益も安定することになります。実際、MLPの配当率は、ほぼ毎年上昇しています。

HFK:なぜパイプラインが長期で安定的に収益を生むのか、もう少し詳しく教えていただけますか。

PGS:パイプラインビジネスは、ある種の独占事業です。例えば、一つの地域に対して原油を運搬する場合、通常、何本ものパイプラインが存在するわけではありません。一つの地域には、1本のパイプラインで供給をします。言い換えれば、パイプライン事業は参入障壁が非常に高く、契約単価の値崩れが起きにくいビジネスモデルといえます。

パイプラインの使用料は、製造者物価指数(PPI)にリンクして値上げすることが法律で認められています。パイプラインビジネスは、景気悪化だけではなく、インフレに対しても非常に強いビジネスモデルといえます。

パイプラインへの投資需要は今後10~20年続くと考えています。米国では、メキシコ湾岸からのパイプライン設備は整っていますが、例えばロッキー山脈から東部消費地へ天然ガスを運ぶパイプライン設備への投資需要は今後拡大が見込めます。

(最終回に続く)

PARKER GLOBAL STRATEGIES
http://www.parkerglobal.com/pgs/

【HFK独自取材】日本にないアセットクラスに投資機会を提供できる強み(第2回)に関連する記事

2008年10月の記事一覧です。

年月別ヘッジファンド情報

紹介したくなる不動産投資会社

おすすめ:不動産投資で、友人に紹介できる企業とは 自分の友人・知人に誰かを紹介する、ということはある意味で大きなリスクを伴います。紹介し・・・

年収41億円の女性トレーダー

おすすめ:年収41億円、世界有数の女性トレーダー 米経済誌フォーブスは昨年2011年のヘッジファンドマネージャーの報酬ランキング上位40・・・

住まいづくりのベストパートナー

おすすめ:研ぎ澄まされた「日本の邸宅」がここに。 “Klass Design”  理想の住まい、そして快適な暮らしを手にするためには、自分にとっての最適な伴走者(パー・・・

簡単登録でメルマガ配信。YUCASEE MEDIAメルマガ登録で限定プレゼントへの応募も!

RSS情報 RSS feed


フォローする Twitterでフォローする


他社リリース情報

YUCASEE MEDIA(ゆかしメディア)とは