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ヘッジファンド、株式アービトラージ戦略を敬遠―重複上場株の価格差収束せず

重複上場株のアービトラージ戦略は、ヘッジファンドの伝統的な投資手法だが、高い市場変動性の影響で利益を確保できない状況だ。【20日 ダウ・ジョーンズ】
コンバージェンス(収束)・トレードとも呼ばれるこの戦略は、2つの異なる証券取引所に上場している、いわゆる重複上場株の価格差を狙う。割安な方をロングすると同時に、割高な方をショートする投資戦略で、マーケットニュートラル戦略の一種だ。上場先取引所の間で株価に乖離が生じた場合、理論的にはアービトラージの圧力によって、割安な株価は上昇し、割高な株価は下落する。つまり、重複上場会社の株価は、ほぼ同一の価格(一物一価)に収束するので、収束したところで、投資家はそれぞれの決済を同時に行い差額の利益を獲得する。金融市場の相場変動が激化した9月以降、重複上場会社の株価は収束せず、反対に価格差が拡大している。そのため、この投資戦略に賭けていたヘッジファンドは、マージンコールと投資家からの償還による資金不足もあり、撤退を余儀なくされている。一例として、株式を英国と豪州の証券取引所に上場している豪鉱山大手リオ・ティントを見てみる。今年初めから9月までは、税制上の優遇による影響で、豪州の株価が英国よりも11%割高となっていた。しかし、10月中にはその価格差が最大36%にまで拡大した。現在はやや縮小したものの、依然として17%の開きがある。トムソン・ロイターの株価も同様に価格差が拡大した。同社の株式はカナダと英国に上場されているが、現在、カナダの株価は英国よりも30%も割高になっている。ここ数週間で価格差は収束してきたものの、依然として投資機会は残されている。問題は、アービトラージには持久力が必要となる可能性があることで、リターンを得るためにレバレッジを利用しているヘッジファンドの場合は特に長期戦に備える体力が必要とされる。変動性の高い状態で市場が推移すれば、適正水準に収束するまでに価格差が拡大する恐れすらある。運用成績を毎月報告しなければならないヘッジファンドにとっては、望ましくないリスクである。


Dow Jones
20 Nov 2008 21:21 GMT =
DJ HEARD ON THE STREET: The Double-Edged Sword Of Dual Listings

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