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ヘッジファンドに起因した金融危機再燃の可能性を懸念―欧州中央銀行レビュー

欧州中央銀行(ECB)は15日、今年下期の「金融安定性レビュー」(Financial Stability Review)を発表した。その中で「ヘッジファンドに起因した金融危機リスクが上昇している」と述べ、金融危機の再燃懸念を示した。【15日 ダウ・ジョーンズ】
ECBは、今年下期の「金融安定性レビュー」の中で、「米国とユーロ圏の住宅市場が一段と悪化し、景気減速がより長期にわたった深刻化する可能性がある」との経済見通しを示した。その上で「ヘッジファンドに起因した金融危機リスクが上昇、企業向け信用の収縮が一段と強まるだろう」と予想している。また、同レビューでは、ヘッジファンドの見通しについて、運用成績が低下することにより、ヘッジファンドは顧客を失う可能性が高いとの見通しを示した。ヘッジファンドに起因した金融危機リスクについては、「今後、もしヘッジファンドがますます顧客を維持することができなくなれば、ヘッジファンド業界による大きな投資解消の動きが起こる可能性があり、金融市場にとって試練となるだろう」と述べている。銀行の資金調達コストが高止まりしていることについて、ECBはその高止まりが長期化すればするほど、銀行はますますレバレッジ解消や借り手へのコスト転嫁を強め、その結果、信用収縮が一段と強まるだろうと予測している。米証券大手リーマン・ブラザーズが9月に破産して以来、銀行の業況感は急低下しており、ECBは前回発表時(6月)に比べて、銀行セクターの先行き見通しは悪化していると述べている。同レビューによると、11月末時点でのユーロ圏の大手金融グループの保有資産の評価損は合計で732億ユーロに達しており、銀行の利益を大幅に圧迫しているとしている。また、銀行間市場の流動性の状況については、ユーロ圏の民間金融機関がECBに預けている準備預金残高が相当額に上っているとし、これは銀行間市場で流動性供給が機能していないことを示していると分析している。ECBによると、15日早朝時点の準備預金残高は1,591.62億ドルとなっている。ECBの支払う金利は2%で、銀行間市場のオーバーナイト金利である2.3%を下回っているが、銀行は他の銀行に貸すよりもECBに資金を預けた方が良いと判断しているという。ECBは、銀行間市場への流動性供給や定例買いオペの最低応札金利の引き下げ効果について、マネーマーケットの緊張緩和に貢献したとし、一応の効果を上げているとの見方を示している。


Dow Jones
15 Dec 2008 16:00 GMT
DJ ECB: Financial Stability Outlook Remains Uncertain

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