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米国の年金基金、今後5年間の期待運用収益率を大幅に下方修正―今後さらなる低下も

米ヘッジファンド情報提供会社グリーンウィッチによると、米国の年金基金は今後5年間の期待運用収益率を大幅に下方修正していることが明らかになった。【29日 ダウ・ジョーンズ】
これはグリーンウィッチ(Greenwich Associates)が全米の1,000の企業年金と公的年金を対象に調査したもので、それによると、期待運用収益率は2007年の従来予想の8.2%から7.4%に下方修正された。特に、公的年金の場合は、従来予想の8.5%から7.6%に下方修正されている。しかし、この結果について、グリーンウィッチのデブ・クリフォード(Dev Clifford)氏は、「今回の調査は2008年7-10月に実施されたものなので、今後、さらに下方修正される可能性がある」と指摘している。米国株の期待運用収益率に関しては、企業年金が従来予想の8.6%から7.8%へ下方修正する一方で、公的年金も同様に9.1%から7.9%へ下方修正している。また、債券投資による期待運用収益率は、企業年金が5.6%から5.2%へ、公的年金は5.8%から5%へそれぞれ下方修正している。企業年金と公的年金の両方とも、2013年までの今後5年間で、最も高い期待運用収益率となるのはプライベート・エクイティ(PE)投資と見ており、公的年金はPE投資の期待運用収益率を11.3%、企業年金は10.1%と予想している。ただ、こうしたPE投資について、クリフォード氏は、「プライベート・エクイティ会社の資金調達が困難になっている現状を考えると、依然、期待運用収益率は高すぎる」と話す。一方、運用損失の拡大で年金基金は赤字化の傾向が鮮明になってきている。109の州政府の公的年金基金の総資産は、2008年12月16日までの14ヶ月で37%減となり、2006年の2.3兆ドルから現在は1.46兆ドルにまで急減している。年金給付額に対する積立金残高の比率(積立率)は、2006年までは平均で86%だった。しかし、現在では、当時の比率から推定で20~25%は低下している。米経営コンサルティング会社のマーサー(Mercer)によると、米国の大手企業年金は2008年に4,090億ドルの赤字となった。2008年末時点のこれらの大手企業年金の積立率は75%で、2007年の104%から大幅に低下している。現在、企業年金保護法では、積立率を2008年には92%、2009年には94%とするよう求めている。米経営コンサルティング会社ワトソン・ワイアット(Watson Wyatt)は、企業の拠出額は2008年には380億ドルにとどまったが、2009年には1,080億ドルと2倍以上に膨れ上がるだろうと予想している。


Dow Jones
29 Jan 2009 18:44 GMT =
DJ Report: Pension Funds Predict Lower Returns Through 2013



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