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ヘッジファンドの報酬体系、現下の厳しい市場環境の中で運用会社と投資家の双方に波紋

ヘッジファンドの報酬体系は強気相場の頃に設定されたため、足元の厳しい市場環境においては、運用会社と投資家の双方に不都合をもたらしている。【8日 ウォールストリート・ジャーナル】
ヘッジファンド業界が急成長していた頃、大きな損失を被ることを想定していた運用会社はほとんどなかった。このため、多くの運用会社の報酬体系は、運用成績がいいときには巨額の利益を上げられるが、悪いときにはほとんど利益が得られない仕組みとなっている。通常、損失を出したファンドは、過去の純資産価額のピークを上回るまで、純資産価額の増加分に対して20%の成功報酬を徴収することができない(ハイ・ウォーター・マーク方式)。つまり、2008年に大きな損失を出した多くのヘッジファンドは、当分の間、大きな収入源である成功報酬を得られないことになる。しかし中には、こうした状況に対して先手を打っていた運用会社もある。運用資産120億ドルのイートン・パーク・キャピタル(Eton Park Capital Management)は、報酬体系が独特で、損失を出した年の翌年に少しでも利益を出せば、成功報酬を一部請求できるように設定している。イートン・パークは、累計損失額の2.5倍の利益を上げるまでの間、10%の成功報酬を徴収することができる。イートン・パークは2008年の年間パフォーマンスがマイナス9.8%となっているため、イートン・パークが20%の成功報酬を再び徴収できるようになるには、その前にプラス28%のリターンを上げる必要がある。仮にイートン・パークがそれほどのリターンを上げれば、投資家も喜んで成功報酬20%を支払うだろう。しかし、28%のプラス・リターンを上げる以前においても10%の成功報酬を支払わなければならないということは、投資家にとって通常の報酬体系よりも不利だといえる。上場運用会社オク・ジフ・キャピタル(Och-Ziff Capital Management)も、ハイ・ウォーター・マークが毎年リセットされるという、独自の報酬体系を採用している。オク・ジフの主要ファンドは、2008年に生じた16%の損失を取り戻すまで、2009年中に成功報酬を請求することはできない。しかし、2009年のパフォーマンスがプラスになれば、2010年においては過去の損失すべてが白紙となる設定だ。イートン・パークやオク・ジフのケースは、厳しい市場環境において運用会社に都合のいい条件となっている。しかし、他の運用会社は、最近になって運用成績が悪化した後、あわてて報酬体系の見直しを求める交渉を投資家に持ちかけている。一部運用会社においては、解約しないことを条件に、成功報酬を放棄して管理手数料2%のみとする投資家の要求を飲まざるを得ない状況に陥っている。


Dow Jones
08 Mar 2009 23:05 GMT
WSJ(3/9) Heard On The Street: Not All Hedge Funds Sinking

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