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ディストレスト資産投資、クレジット市場の救世主になるか

米経済通信社ダウ・ジョーンズは4日付の記事で、専門家の分析を引用して、ディストレスト資産投資の動きが今年後半に本格化すれば、クレジット市場の安定化に寄与すると報じている。
ディストレスト資産投資は、経営破たん、あるいは、破たん寸前となっている企業の社債などを安値で買い取り、それらの企業が裁判所の財産保全命令を受けて企業再生したあと売却して値上がり益を得る投資手法だ。

クレジット市場は、買い手不在で取引が極端に減少している。買い手のヘッジファンドなどレバレッジの高い投資家は追加保証金(追い証)に迫られ、ポジションの解消を余儀なくされている。また、銀行や証券会社も保有資産の値下がりで数十億ドル単位の評価損の計上に追いやられているのが現状だ。

こうした厳しいクレジット市場に新しい買い手が現われたことで、市場に活気が戻り、金融資産の価値が押し上げられる効果が期待される。ロスチャイルド銀行のデービッド・レズニック氏は、M&A資金調達のレバレッジド・ローン市場は、特に、こうしたディストレスト資産投資家への依存度を強めてきているとし、市場の流動性を高める上で重要な存在だ、と指摘する。

また、景気後退と金融市場の混乱でも、企業破産はまだそれほど増えていないことから、ディストレスト資産投資家は住宅ローン債権に的を絞っている。

ヘッジファンドのフォートレス・インベストメント・グループは、今年、150億-200億ドル(約1兆5000億-2兆円)規模の新規の資金調達を実施し、ディストレスト投資を強化する方針だ。同社は、ディストレストMBS(不動産担保証券)は投げ売りされており、大口の買い手も少ないので、レバレッジを使わずに高リターンが期待できる点で、一生に一度あるかないかのチャンスだという。

3月後半、ブラックロックとハイフィールズ・キャピタル・マネジメントは住宅ローン債権を狙った20億ドル(約2000億円)のファンドを発表した。シダテル・インベストメント・グループも昨年暮れ、イートレード・ファイナンシャルから30億ドル(約3000億円)相当のMBSを8億ドル(約800億円)で買い叩いている。マラソン・アセット・マネジメントも今夏にディストレスト資産の購入ファンドを組成する計画だ。



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