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重症の金融業界に襲いかかるハゲタカ・ファンド

ニューヨーク・タイムズ紙は4日付の紙面で、サブプライム危機で瀕死の重傷を負った金融機関から優良資産を破格の安値で買い取り、将来の値上がり益を狙う、いわゆる「ハゲタカ・ファンド」がウォール街を闊歩し始めたと報じている。
同紙は、ハゲタカ・ファンドのルーツは、約200年前のナポレオン皇帝時代にロスチャイルドの一族が「通りに血が流れるときこそが買い時だ」と言ったことに遡ると皮肉まじりに指摘。現代版のロスチャイルトの末裔たちが金融危機を利用して金儲けを企んでいるという。

あるハゲタカ・ファンドは、住宅ローン債権回収大手ソーンバーグの資産を4億5000万ドル(約460億円)で買い取ったが、住宅ローンを超えて、社債や自動車ローン、クレジットローンといった一般の消費者信用市場にまで、ハゲタカ・ファンドの食指が及んでいる。

しかし、ハゲタカ・ファンドの多くは、まだ、金融市場や景気の悪化は終わる見通しはないと見ており、ここ最近、ディストレスト資産を慌てて買って、あとでさらに値下がりして、損失を被った例もある。著名な投資家、ジョゼフ・ルイス氏は先月のベア・スターンズの破綻で、11億9000万ドル(約1200億円)の損失を出している。

ハゲタカ・ファンドの雄、ウィルバー・ロス氏は最近、26億ドル(約2700億円)で2社の債権回収会社と1社のモノラインを買収。今後もヘッジファンドなどが投売りする資産を買いまくると宣言している。

同氏は買収した債権回収会社をMBS(不動産担保証券)のオリジネーターに、また、直接、住宅ローン債権の買い取りにまで発展させる計画。さらに、今後のモノラインの再編を予想して、数週間前にはアシュアード・ギャランティに10億ドル(約1000億円)を出資している。

ヘッジファンド・リサーチによると、金融市場の混乱が起きた昨年だけで、210億ドル(約2兆1400億円)の投資資金がディストレスト資産専門のヘッジファンドに流れ込んだという。これは全体の10%に相当する額だ。

銀行も証券化されなかった住宅ローン債権を売却しようとしている。カントリーワイドのスタンフォード・カーランド元社長は、ヘッジファンドのブラックロックとハイフィールズ・キャピタル・マネジメントからの支援で作ったベンチャーを通じ、これらの債権を買い叩いていく計画だ。



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