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空売り戦略のヘッジファンドが注目するセクターとは―ダグラス・カス氏のインタビュー

ショートバイアス戦略のヘッジファンド・マネジャー、ダグラス・A・カス氏が、米金融誌バロンズのインタビューに応じ、少数派戦略ならではのユニークな視点から、市場の見通しと注目セクターを語った。
現在1.9兆ドルとも言われるヘッジファンドの運用資金のうち、ショートバイアス戦略が占めるのはわずか54億ドルと推定されている。今回インタビューに応じたのはシーブリーズ・パートナーズ・マネジメント代表取締役のダグラス・A・カス氏である。異端中の異端とも言えるこの戦略で2億ドルを運用する同社の旗艦ファンドは、年初来プラス5.6%、2005年1月のローンチ以来ではプラス40.7%と優れた成績を残している。

まずは同社の戦略に関する話が展開された。空売りした株式が値上がりし続ければ損失が無限に拡大するというこの戦略の特徴も考慮し、同社ではリスク低減のために手堅い手法をとっている。まず、資産配分に対して保有比率の制限しており、単独の銘柄では2.5%、セクター別では20%を上限とし、常時35から40の銘柄を保有している。

また同社では、取引高に比べて信用売残の多い銘柄への投資や、レバレッジの利用を回避している。こうした投資手法は破綻の引き金となってきたという過去の事実からの教訓だと同氏は言う。これに加えて、小中型株を避けて大型株へ投資することにより、市場に対して過度な影響を与えないよう警戒している。

また、130/30戦略に対する批判も展開された。ショート戦略には異なる能力が求められるにも関わらず、株式ロング・ショートのマネジャーはほぼ例外なく、ロングとショートの難易度を区別していないことを批判した。また、ヘッジファンドによるETF投資も手厳しく追求された。ETFへの依存は、怠惰なマネジャーが個別の企業に対する独自調査を行う手間を惜しんでいるのだと苦言が呈された。

現在、カス氏が下げ相場を予想しているのは一般消費財セクターである。投資が集中しているためにレバレッジが過去最高水準に達しているが、その一方、雇用の伸びが落ち込むだけでなくインフレによって消費者の実質可処分所得は縮小している。また、住宅と株式の価格下落に加え、消費者信頼感指数は過去最低水準にまで落ち込んだ。レバレッジが高い状態で相場が下げれば、恐るべき事態が訪れるだろうと予測している。

このセクターでカス氏が特に注目しているのは歯科業界だ。消費の冷え込みの影響が懸念されながらも信用売残が少ないということから、同氏の投資戦略に適合しているとのこと。また、審美歯科の診療件数も大幅な減少を始めているという。

Dow Jones
Barron's(5/19) Confessions Of A Short Seller

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