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英金融当局の増資銘柄の空売り規制、 ヘッジファンド業界から批判高まる

英国では、増資中の銘柄の空売りに対し、ポジションの開示が義務化されたばかりだが、23日付のフィナンシャル・ニュースは、ヘッジファンドなど空売り筋の立場からの反論を伝えている。
英金融サービス機構(FSA)は、株主割当による増資を行っている企業の株式に関して、0.25%以上のショート(空売り)・ポジションを保有している場合、翌日までにポジションを開示しなければならないとする新たな規制を20日から実施した。

株価の下落に期待をかける空売り筋は、世間から批判を浴びる傾向がある。しかし同紙は、実際のところ、ヘッジファンドなどの空売り筋の存在意義は小さくないと指摘している。また、ヘッジファンド・マネージャーの立場から見た場合、企業が株主割当増資を行う際、引受銀行は新株引受権の購入をヘッジファンドに頼っているという。

例えば、当該株式の市場価格が新株引受権の割当価格を下回った場合、当該株式の空売りが損失をカバーする役割を果たす。こうした新株引受権の価格下落リスクを引き受けて、ヘッジ手段として空売りが駆使できるのはヘッジファンドのみであり、ヘッジファンドは新株引受権の主要な買い手となっているという。

FSAは、開示の義務化にとどまらず、新株引受権の取得に対するヘッジとしての空売りを禁止しようとしている。

ショートが禁じられるか、あるいは、ポジションを開示した影響から損失が拡大することを恐れたヘッジファンドが、ポジションを手仕舞いするようになれば、株主割当増資の引受業者は、より不利な条件を受容しなければならない恐れがある。その場合、引受業者は手数料を増額するため、株主割当増資のコストは増大し、企業、ひいては株主が負担する費用も膨らむことになる。

また、FSAが市場操作を懸念しているとしても、開示の義務化は実効性に欠けるだろう。株価を下落を狙って噂を流す投機筋は、建てたショートポジションを同日中に手仕舞いする可能性がある。むしろ、市場操作の防止に有効なのは、空売りの前提条件となる株式の貸出を行うプライム・ブローカーを監視することだと同紙は指摘している。

Dow Jones
23 Jun 2008 01:01 BST DJ Financial News
Outcast Short-Sellers Have An Important Role



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