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米ヘッジファンドのリッチー、運用悪化で解約停止―投資家が詐欺罪で訴える

ウォールストリート・ジャーナルは2日付で、米ヘッジファンド運用会社リッチー・キャピタル・マネジメント(Ritchie Capital Management)は、運用成績の悪化を理由にロックアップ(解約停止)の措置を取っているのは詐欺罪にあたるとして、一部の投資家から訴えられている、と報じている。
訴えられているのは、同社のセイン・リッチー代表と同社の旗艦ファンド「リッチー・マルチストラテジー・グローバル・ファンド」。リッチー氏が、2005年に同ファンドの投資戦略をプライベートエクイティや不動産関連資産などに変更したことからパフォーマンスが悪化、運用資産額は2005年の40億ドルから現在は20億ドルに半減している。原告団には、アメリカンフットボールの「マイアミ・ドルフィンズ」の元オーナー、ウェイン・ホイジンガ(Wayne Huizenga)氏の親族であるホイジンガ一族も含まれ、リッチー氏は投資戦略についてウソをついたとして詐欺罪で訴え資金の償還を求めている。同一族は1,000万ドルを投資している。当初、原告の一人で、同ファンドに2,000万ドルをつぎ込んだ投資会社ベンチマーク・プラス(Benchmark Plus)のロバート・ファーガソン(Robert Ferguson)氏も、リッチー氏は投資戦略の変更について、もっと早く、より詳細な情報を投資家に開示すべきだったと批判している。同訴訟はシカゴにあるイリノイ州立裁判所で行われており、ベンチマークや他の投資家は、リッチー氏は、「投資戦略を完全に秘密にしたままで資産運用を行っている」と主張している。リッチー氏は、1998年に同社を創業、最初の数年間は株式オプションや裁定取引、マーケット・タイミングと呼ばれる短期売買を中心に比較的低リスク戦略を取り、創業2年目の1999年には、同社のリターンはプラス50%となり、当時のS&P500株価指数のリターン21%を大きく上回るまで急成長した。しかし、2003年末には、株式市場の低迷を反映して、リターンも2000年のプラス35%から2003年にはプラス11%に急激に悪化したため、リッチー氏はよりリスクの高い投資に戦略を変更した。従来の株式投資から、保険や不動産、プライベートエクイティといった流動性の低い投資にシフトする戦略を取り、運用資産額は2005年に30億ドルまで拡大したが、この拡大がその後の解約請求の殺到につながる結果となった。2005年には、同社はエネルギー、特に天然ガスへの投資にものめり込む。同8月29日の超大型ハリケーン「カトリーナ」による被害で天然ガスが高騰したが、そのときには、すでに天然ガスのコールオプション契約が切れていたため、数億ドルもの収益機会を失い、リターンがマイナス16.8%に悪化した。リターンが大きく悪化したことにより、同ファンドの投資家200人の約半数から解約請求が殺到。同社はやむなく請求額の10%を限度に償還に応じる一方で、資産の一部を不動産や未公開株など流動性が低い資産への投資に使われるサイドポケット口座に移した。リッチー氏はファンド本体よりもパフォーマンスが上がっていると主張している。その後も、同社は2007年4月に、旗艦ファンドの大部分を米リザーバー・キャピタル・グループに10億ドルで売却、2億1000万ドルを投資家に償還している。しかし、大半の投資資金は依然、3年間のロックアップとなっている。Dow Jones
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