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年金基金のオルタナティブ投資、急速に拡大―不動産投資がけん引

昨年、年金基金などが運用する不動産やプライベート・エクイティ(PE)、ヘッジファンドなどのオルタナティブ投資の総運用額は、前年比40%増に拡大したことが、金融コンサルティング会社の調査で明らかになった。
金融コンサルティング会社ワトソン・ワイアット(Watson Wyatt)は、年金基金の資産を運用している世界トップ99社のオルタナティブ資産運用会社を対象に、業界誌「グローバル・インベスター(Global Investor)」の協力の下、年季基金におけるオルタナティブ投資の実態調査を行った。調査対象となった資産運用会社の総運用資産額は2007年末時点で8,220億ドルに達し、2006年の5,860億ドルから40%以上拡大したという。

分野別で最も配分が高かったのは、不動産投資を専門とする運用会社で、上位9位までを独占し、総運用資産額は全体の約62%を占める5,120億ドル。次にファンド・オブ・ヘッジファンズ(FoHF)の1,460億ドルで、プライベート・エクイティ・ファンド・オブ・ファンズ(PEFoF)が1,390億ドルと続いた。インフラ関連は430億ドル、コモディティは160億ドルだが、成長率では高い伸びを示した。

調査を実施したワトソン・ワイアットの代表、ロジャー・アーウィン(Roger Urwin)氏は「世界中の年金基金が分散投資でリスク回避し、絶対リターンを確保しようと躍起になっている現在、オルタナティブ投資への需要は留まる気配がない。調査により、規模の大きい会社ほど大きなリターンを上げており、業界内で合併統合が進んでいることも明らかになった。またインフラ関連への投資が急速に拡大しているようだ」と語っている。

投資先を地域別でみると、北米が47%、欧州が39%、アジア・太平洋が10%となっている。また、運用会社の所在地では、米国が過半数を占め、英国が18%、その他欧州が12%。アジア・太平洋は7%で、11社が豪州、香港を拠点としている。

企業別では、不動産関連でトップだったのがAEWキャピタルで、運用資産額は474億ドル。プライベート・エクイティ・ファンド・オブ・ファンズ(PEFoF)部門でトップだったのはハーバーベスト・パートナーズ(HarbourVest Partners)で201億ドル。FoHF部門トップだったのが、ブラックストーン(Blackstone Alternative Asset Management)で154億ドル。またインフラ関連ではマッコリー(Macquarie)の201億ドル。コモディティ関連はアリアンツ(Allianz)SEの70億ドルとなっている。

アーウィン氏は「年金基金のニーズの変化やグローバリゼーションにより、多くの資産運用会社が、技術革新や方針の見直しを強く求められている。オルタナティブ資産商品の多様化を含め、規模を拡大することが、現在のように変化の激しい環境で生き残るためには不可欠といえるだろう」と分析している。

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