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不良債権や経営難の金融会社株に買い向かうヘッジファンド―金融不安は終焉か

ウォールストリート・ジャーナルは29日付で、最近、クレジット市場危機で打撃を受けた米国の金融機関の救済に乗り出すヘッジファンドが増えているが、金融不安がなくなるまでにはまだ時間がかかりそうだ、と指摘している。
同紙の人気コラム「Heard On The Street」によると、大幅に価値が低下した証券化商品や経営難に陥っている金融機関の株式を取得するために必要な資金の調達に動き出すヘッジファンドが増えており、合計で1,000億ドルの資金手当てがすでに準備されているという。

しかも、これまでディストレスト資産投資に慎重だった著名なヘッジファンド・マネジャーのジョン・ポールソン氏も今年後半に金融株に投資するファンドを創設する計画を明らかにしたことから、金融市場は最悪期を脱する可能性があると見られている。

他にも、モルガン・クリーク・キャピタル・マネジメントやクレディ・スイス、金融セクター投資で知られるJ・C・フラワーズなどのプライベート・エクイティ(PE)投資会社も金融資産投資に必要な資金の調達に乗り出している。

しかし、PEファンドのTPGが4月に、米貯蓄銀行大手のワシントン・ミューチュアルの株式を1株当たり8.75ドルで取得したものの、28日時点では3.95ドルに下落しているように、金融株は底値に近いといわれても、明らかに投資が成功しているという状況ではない。

PEファンドのウォーバーグ・ピンカスも1月に米モノライン最大手MBIAの株式を12ドルで取得したが、28日時点では4.27ドルに急落したままだ。フォートレス・インベストメント・グループが最近、創設したディストレスト・ファンドのリターンはマイナス約30%と不振が続いている。

投資ファンドは、低コストの資金調達が難しい現状では、金融資産の価値がさらに低下するまでは投資を避けるため、金融市場の混乱が一段と進む可能性がある。また、調達した資金も証券投資よりも経営難の企業の取得に向かうため、住宅市場が回復しない限り、モーゲージ債の評価損が増える可能性がある。

また、ヘッジファンドが資金調達を進めているのは、今が買い場というよりも、一段の市場の悪化に備えている可能性がある。ポールソン氏もまだ、金融セクターへの投資は開始しておらず、来年前半かそれ以降まで動きださない可能性がある。これは、金融セクターの底打ちは、強気筋が思う以上に時間がかかることを示している。

Dow Jones
29 Jul 2008 04:00 BST
WSJ(7/29) Heard On The Street: Hedge Funds On The Hunt

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