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英国の企業年金、債務増加と運用悪化で赤字幅拡大―年金保護基金は保険料見直しへ

英国の企業年金で、赤字となっている年金の赤字幅が拡大している。一方で、黒字となっている年金の黒字額も減る傾向にあり、企業年金を保証している英年金保護基金(PPF)は、年間保険料やリスク管理の指針を見直す方針を示しているという。
英年金保護基金(PPF:Pension Protection Fund)がカバーする企業年金のうち、赤字となっている年金の7月の赤字額は、前月の83億ポンドから241億ドルに拡大、前年同月比で2倍以上となった。英フィナンシャル・タイムズの報道を受けて、12日付のダウ・ジョーンズが報じている。

一方、PPFがカバーする企業年金のうち、黒字となっている年金の黒字額は前月の714億ポンドから560億ポンドに減少した。この結果、7月の全体の収支は、前月の83億ドルの黒字から241億ドルの赤字に転じた。

PPFがカバーしている企業年金のうち、赤字に陥っている年金数は7月時点で全体の76%に相当する5,857基金となっている。

7月の年金債務は前年比7.9%増(前月比3.0%増)の8,225億ポンドに対し、年金資産額は同6.2%減(同1.0%減)の7,984億ポンドとなった。

PPFは、民間企業の退職年金が積立金不足に陥り、年金支払いが不履行になった場合、企業に代わって全体の9割(ただし、一定額以内)の年金支払いを保証する、いわば、民間版の年金保護ネットで、政府の支援を受けて運営されている。

しかし、最近の景気後退で経営が圧迫され、年金支払いに支障が生じる企業の数が急増し、PPFの年金債務が増加している。一方で、最近の株安や国債利回りの低下の影響で、PPFの資産運用益も悪化しているのが現状だ。

PPFの資産運用の悪化は、加入メンバー企業から徴収する年金保険料の引き上げを避けて、高リスク高リターンで運用しているため。PPFによると、特に、最近の株安で、PPFの運用資産は1.8%目減りする一方で、英国債の利回り低下で、PPFの年金債務も2.6%も増加しているという。

なお、FTSE総合株価指数は、7月だけで3.7%下落、10年国債利回りも35ベーシスポイント(0.35%ポイント)低下している。このためPPFでは、今後、年間保険料を決める際、従来の個別企業のリスクや積立金不足リスクに加え、資産運用リスクを考慮した新しい枠組みを導入する計画だ。

Dow Jones
12 Aug 2008 07:11 BST
UK Pension Protection Fund Faces GBP80 Bln Deficit -FT



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