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ヘッジファンドは金融危機の元凶か

2012.09.26
ヘッジファンドは金融危機の元凶か ヘッジファンドが金融危機の元凶とまでは言い切れないが、「米金融システムの不安定化を引き起こす一因となる可能性がある」という調査結果を米ランド研究所が発表した。


ヘッジファンドは革新的な投資戦略を用いて金融市場のパフォーマンスを改善させ、資本の流れを促進するなど金融システムにおいて有益な役割を果たしている。一方で1998年のLTCMの破綻は、ヘッジファンドが金融システム全体のリスクの元凶であったとの認識を高めたといわれている。

本調査はヘッジファンドが金融危機の元凶となったのか、そして今後米国金融システムを不安定化させる可能性があるのかを探るもので、ヘッジファンドマネジャー、弁護士、プライムブローカー、機関投資家、国会議員、金融規制監督者、その他の業界関係者等45名のインタビューの結果に基づく。

ランド研究所のシニアエコノミスト、ロイド・ディクソン氏は、金融危機で中心的な役割を果たしたのはヘッジファンドよりも格付け機関や投資銀行、住宅ローン会社であったと指摘する。

同氏は「銀行はサブプライム・ローンに多額の資金を投入していたのに対して、ヘッジファンドはロングとショートの両サイドに賭けていた」と述べ、ヘッジファンドが住宅バブルの一因となったことを示す証拠は乏しいとしている。また、ヘッジファンドのショート・セリングが金融危機の主な原因とする証拠もほとんど見いだせなかった。大きな要因は銀行の住宅ローンの不良債権へのエクスポージャーが大きかったことであり、その弱点を金融市場で突かれたと見ている。

しかし、ヘッジファンドは、銀行が倒産したら資産が凍結されるとの懸念から、プライムブローカーやその親会社の投資銀行から数十億ドルを引き上げることで、金融市場を不安定化させ、プライムブローカーやその親会社を弱体化させたことは間違いない。

 これを踏まえ、ヘッジファンドの開示情報の不足、デリバティブ取引における適切なマージンが確保できていないこと、プライムブローカーの取り付け騒ぎについては、ドッドフランク法で適切な対応ができているようだ。さらに、空売り規制やリスク管理の措置も講じられている。ドッドフランク法改正や消費者保護法はヘッジファンド業界に規制強化を課し、さらなる規制も検討されている。

しかし、これらの規制でヘッジファンドが及ぼすすべてのリスクに対応できているわけではない。例えば、金融危機に陥るとプライムブローカーや投資家は資本を引き揚げにかかるが、その時、高レバレッジの、流動性の低いヘッジファンドのポートフォリオの構築、大量のヘッジファンドのレバレッジ解消を防ぐために十分対応しているかは明らかではない。

  また、大手ファンドに注目するのは当然のことだが、似通った戦略を採っている中小のファンドのリスクにも注意が必要である。国家間の管轄地域にわたる規制の調整を続けるべきと提言している。

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