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ディストレス投資の専門家は海運に注目

2013.05.14
ディストレス資産投資を専門としたヘッジファンドを運用するジェリサヴシク氏は、海運需給の引き締まりから船舶関連のディストレスト資産に投資の好機を見出している。ケープサイズ用船料は2000~2011年に1日平均4万7,000ドルだったが、2007年に11万5,000ドルのピークを付けた後、2012年に1万ドル以下の水準に下落している。現在、バルチック海運指数は1986年以降、最安値圏にある。

 

海運業は事業レバレッジが効いたビジネスだ。燃料以外の船員、メンテ、船舶調達にかかるコストは基本的に固定費である。その結果、海運会社の収益性は用船料率の変動に左右され、用船料率そのものは船舶需要推移、新規船舶建造量、老朽船舶のスクラップによる供給量の変動に左右される。

用船料が上昇すると船主は船舶の新規建造に向けた発注を増やす。新規船舶が過剰になると市場の均衡は崩れ、稼働率が下がり、用船料が下落する。その後、需要の増加と老朽船舶のスクラップによって過剰供給が解消されると市場は再び徐々に均衡を取り戻す。

用船料の値崩れは2009年に始まり、2007年に下落し始めた米国住宅ローンなど他の資産クラスに比べて遅行した動きをした。原油価格が2008年半ばにピークを付けたこと、中国で2008年末~2009年初めにかけて景気刺激策が取られ、さまざまな方面の設備投資が活発化したことが下落が遅れた要因と考えられる。

一方、船舶の新規建造は目下、ファイナンス面の制約のせいで鈍化している。金融危機以前、船舶ファイナンスは船舶の担保リスクの低さや船舶抵当権の流動性、高い融資スプレッドなどを好んだ欧州の銀行が積極的に取り組む分野だった。

ところが欧州危機で状況が変わった。欧州の銀行はこうした船舶ファイナンスのポートフォリオの圧縮に転じており、船舶業界への新規融資を極度に絞り、大幅にディスカウントして船舶ローン債権の売却を始めている。欧州銀行の業務縮小で生まれた隙間は一部、アジアの銀行が埋めているが、金融危機前と比べると担保掛目は7割から5割程度に下がり、厚めの融資スプレッドが要求されている。こうしたことが新規船舶の供給減少につながっている。

これらの要因を勘案して、ジェリサヴシク氏はとくにタンカー関連の市場回復が近く実現すると考えており、船舶ファイナンスのディストレス債権への投資の好機が訪れていると主張している。ディストレス資産への投資の専門家であるウラジミール・ジェリサヴシク氏は2012年に設立したボワリー・インベストメント・マネージメントのヘッジファンド・マネージャーで、ベアスターンズ出身。

ソース:FIN alternatives(2013年5月10日付)

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