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なぜヘッジファンドの大物はバーナンキ議長が嫌いか

2013.05.24
ヘッジファンドの大物、ポール・シンガー氏は、連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が「規律を緩め続け、中央銀行の信認を守るのに必要な保守性をどんどん失っている」ことに腹を立てている。同じくヘッジファンド業界の億万長者のセス・クラーマン氏もバーナンキ氏は正気ではないと考えており、政治家や著名エコノミストより一般国民の方が米国の財政状況を良く理解しているのではないかと感じている。

 

この2人だけではない。デビッド・アイホーンもFRBの政策を、空腹時に少し食べれば甘くて美味しいが、食べ過ぎると胃痛や肥満を引き起こす「ゼリードーナツ」に喩えて批判している。スタンリー・ドラッケンミラーはFRBによる債券購入をこれまでの米国の金融政策の中で「最も不適切」なものだと述べている。そうした政策の結果、株価が高騰して史上最高値を付けているにもかかわらずだ。

あるいはこうした批判は政治色の付いたものかもしれない。シンガーやドラッケンミラーは熱烈な共和党ロムニー候補の支持者であり、共和党に多額の献金をしていた。だが、批判者の中にはアイホーンのような民主党支持者もいる。宗教や階級の問題でもない。これらのヘッジファンドの大物の多くがバーナンキ議長や「著名エコノミスト」のポール・クルーグマン氏同様、ユダヤ人中産階級の出身である。

ヘッジファンド・マネージャーがバーナンキ議長を嫌うのは、彼らの多くが市場原理を神聖と感じているからかもしれない。だから、FRBが市場を動かそうとしたり、救済の名のもとに資産価格を操作しようとすることに嫌悪感を感じるのだ。

FRBを諸悪の元凶と信じる面々にとってさらに悪いことは、FRBが市場に与えた薬が徐々に効きつつあるということである。AIGは救済資金を完済したし、ファニーメイもほぼ公的資金の借り入れを返済した。住宅市場は成長に転じている。反面、銀行の信用創造はそれほど過熱しておらず、必ず起きるはずだとヘッジファンドが警告してきたインフレはまだ起きていない。しかも、FRBがマネーを刷ることによって、どんな資産の価格も右肩上がりなので、投資家はヘッジファンドを買うより、単純なインデックス・ファンドを買う方が儲かっている有様である。

ヘッジファンド・マネージャーがバーナンキ議長を目の敵にするのは致し方ないことなのかもしれない。

ソース:フォーブズ(2013年5月9日付)

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