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元ゴールドマン・サックスの大学教授が警鐘「日本の銀行・証券会社にとってあなたは『カモ』!」

2013.09.24
島 義夫(しま・よしお)
東京大学法学部卒。ニューヨーク大学MBA取得。ゴールドマン・サックスで投資調査部アナリスト、S&Pで銀行格付け、モルガンスタンレーでクレジットアナリストとして活躍。クレディスイスでクレジット調査部長、ドイツ証券マネージングディレクターを歴任。その後、立命館大学大学院教授。現在、大学教授(ファイナンス専攻)。博士(経営学)。著書:『日本のクレジット市場』(シグマベイキャピタル)など多数。

(以下全文、島義夫氏の著書『ダマされずに儲ける個人投資』より一部抜粋)

本当に儲けたいなら銀行や証券会社のススメに乗ってはいけない

目的もなく、なにも考えずに、また、なにも知らずに金融機関に商品を買いに行くことはやめましょう。理由は簡単です。金融機関は、そういうお客には彼らの売りたい商品、彼らがいちばん儲かる商品を売りつけようとするからです。金融機関が儲かる商品とは、それを売ることで高い手数料が入ってくる商品です。お客のほうは逆に、支払った手数料分だけ損をします。損をしてから運用が始まるので、なかなか儲かりません。

なぜ多くの個人が投資で儲からないのか。その理由のひとつは、最初に高い手数料を取られるからにほかなりません。しかも、しばしば、金融機関は、お客が儲かりそうもない商品でも、その手数料さえ高ければ売ろうとします。

 

金融機関はむかしにくらべて、はるかに多くの商品を売るようになりました。むかしの銀行は定期預金くらいしか売りこむものはなかったですし、証券会社はもっぱら株を売っていました。だからお客が変な商品を買わされることは少なかったのです。今は事情が違います。銀行も証券子会社をつくり、幅広い商品を売るようになりました。銀行や証券会社は、たくさんある商品の中から自分たちに有利な商品を選べるのです。

銀行にとって、また、証券会社にとっても同じですが、いちばん簡単に利益を挙げられるのが個人向け取引です。投資や運用で金融機関を利用することは間違っていませんが、なにも考えずに銀行や証券会社に行くと、カモにされてしまう可能性が高いのです。

実際に、最近数年になって金融機関と個人とのトラブルが増えているようです。むかしに比べて、個人が変な商品を売りつけられるケースがすごく増えているからです。いまの銀行はむかしの銀行ではありません。

プレミアムサービスとかコンシェルジュなどの言葉に騙されていませんか?

ここ数年、金融機関の広告が目につくようになりました。最近、目立つようになったのは、「プレミアムサービス」「コンシェルジュ」などといったカタカナを使って、いかにも高級なサービスをしてくれそうな広告です。

「プレミアム」とは金融の世界で付加的な価値を意味します。おそらく、金融機関の宣伝広告で使われている意味は、高級な「ワンランク上のサービス」というものでしょう。よくそういう広告には、重厚なソファーや絵画などで飾られた趣味のよい部屋の写真などが使われています。「コンシェルジュ」とは、高級ホテルにある、お客のよろず相談や問い合わせにのってくれるサービス窓口です。

そういう広告のイメージのような、ほんとうにそういうサービスを個人は受けられるのでしょうか。もちろん、答えは「ノー」です。

第1に、日本の金融機関は、そんな特別で高級なサービスをやったこともないですし、やる能力がないからです。第2に、たとえそれが可能だったとしても、普通の個人客にそれだけのコストをかけることができないからです。

本当の「プレミアムサービス」を受けようと思ったら、手数料が必要になります。また、本当にそういうサービスができる会社を選ぶ必要があります。しかし、ほとんどの国内金融機関にそのような能力もヤル気も最初からないと思います。

世界的に資産運用というのは重要な金融サービスです。そこで働いている人たちは高学歴で優秀な人たちです。そういうサービスを受けるために必要な手数料がどのくらいかといえば、委託する資産額の1%というのがよい目安でしょう。たとえば、100億円の資産の運用を委託する場合に支払う1年間の手数料は1億円ということになります。

「本当の金融プレミアムサービス」というのは、ほとんどの個人にとって関係ないと最初から考えるのがよいでしょう。そういう宣伝をやっている国内の金融機関も、そんな高級なサービスなど最初からできないか、ヤル気もないのです。彼らの目的は、浮かれたお客に手数料の高い商品を売ることです。そのように理解したほうがよいでしょう。

金融機関とのつきあいにおいては、安易に宣伝文句にのせられず、サービスの実質的な内容をよく見きわめることが重要です。まともに手数料も取らずにタダで何か特別なサービスをやってくれるなどと考えてはいけません。逆に、もしタダでサービスを受けたら、どこかわからないところで手数料が抜かれているだけです。多くの場合、それは買わされた金融商品の価格に含まれているはずです。

タダより高いものはない―必要なサービスにはちゃんと料金を払うべき

これまで、日本人はあまりにも金融機関との関係を安易に考えるか、なにも考えてきませんでした。これからは、命の次に大事なお金を運用するうえで、金融機関とのつきあい方や使い方を真剣に考えましょう。

利益を追求する金融機関と個人のあいだには、利益が相反する関係があります。金融機関は利益のために手数料を得ようとします。そして、金融機関へ払う手数料が高ければ、個人は投資で儲かるチャンスが減ります。しかも、そういう手数料はサービスの内容に見合ったものでないかもしれません。

しかし、投資や運用のことについて、金融機関に相談できないとすれば、いったい誰に相談すべきなのでしょうか? まずは、自分自身です。自分で最低限の勉強をするべきだと思います。自分のお金の運用を考える人が、金融・ファイナンスに無知であってよいわけがありません。

自分以外に相談できるのは、金融機関と直接の利害関係のない金融や運用の専門家です。たとえば「ファイナンシャルプランナー」(FP)という資格をもち、独立したオフィスを開設している人たちがいます。ほかに、投資アドバイスを専門にした独立系の会社もあります。

ここでのキーワードは「利害関係がない」、または「独立系」です。つまり、金融機関と直接つながりがないという意味です。彼らはそれを生業としているため、みなさんは料金を支払う必要があります。

銀行や証券会社の人から、「外部のFPなどに相談するとお金を取られますが、ウチのFPならタダで相談に乗ります」などといわれた人も多いと思います。その違いはもうおわかりでしょう。銀行のFPに相談すれば、間違いなくその銀行の商品を勧められます。なぜなら、彼らは銀行員ですから。証券会社でも同じです。まさに「タダより高いものはない」です。必要でよいサービスには、きちんと料金を支払うべきです。それをケチって大きな損をすることを考えれば、相談料など安いものです。

金融の世界で個人は「金融商品取引法」などの法律で保護されることになっているのですが、その保護は「ザルで水をすくっている」状況です。日本は、大手金融機関がお婆さんに複雑なデリバティブ商品を売っても、それ自体は違法とはされない国です。金融に限らず、日本の行政はむかしから業者のための「業者行政」です。裁判所に行っても、裁判官はデリバティブの本当の意味がわかりません。安易に保護を期待しないほうがよいでしょう。

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