パナソニックが、2012年3月期の最終損益で7800億円もの赤字を計上することを発表し、大坪文雄社長と中村邦夫会長に対する辞任圧力が一段と高まっている。会見で大坪社長は、「責任を痛感している」としたが、不満を持つ社員やOBは増える一方で、「痛感しているなら、責任を取るべきだ」(パナ役員OB)という声が噴出している。
決断した責任
7800億円の赤字には、薄型テレビのプラズマパネル工場の一部閉鎖に伴う構造改革費のほかに、買収した三洋電機の価値減少に伴う処理も含まれていた。

パナソニックの中村会長、大坪社長(左から)
「製品価格の急激な下落、円高、タイの洪水…など、予測できない環境変化があったと説明していたが、言い訳にしか聞こえない。テレビへの過大な投資を決断した責任、三洋買収を決めた責任についてどう考えているのか」。ある役員OBはこう言い放った。
というのも、テレビと三洋の問題に関していえば、大坪社長と中村会長のコンビで決めた経営決断だったからだ。大坪社長は社長就任後、兵庫・尼崎のプラズマパネル工場の拡大を決め、2008年には液晶パネル工場を兵庫県姫路市に建設することも決めた。三洋電機株を金融機関から買い取ることを決めたのも、2008年のことだ。