保険に大金を投資する中国富豪たち
中国富豪が加入する保険は、例えば700万元〜800万元(約8400万円〜9600万円)の掛け金で、1000万元(1億2000万円)補償というプランなど。こうした人たちがが重視するのは、配当金や収益などではなく、いざという時、いかに十分な現金が補償されているかだ。始めは高い保険に入っていなくても、年々額を追加していく人もいるという。
病気や事故など、“いざという時”に備えるために、保険に入る富豪がいる一方で、別の理由で保険を選んでいる人もいる。
南京で会社を経営する富豪は、1年に1000万元をおさめる保険に5年間加入し、5000万元以上(約6億円)を費やした。さらに、子供のためにも保険加入。この保険金額は2000万元(約2億2000万円)前後で、掛け金の方が保険金額よりも多いものだ。だがこれは配当保険で、配当金を加えると、実際の利益は1億元(約12億円)を超える可能性もある。
こうした客は、保険を低金利のローンを組める手段として、または配当保険を資産管理の方法として考えているのだ。
中国最大の保険グループ・中国人寿保険公司の責任者によると、保険に加入する起業家の大部分が、保険のローン機能も視野に入れているのだという。一旦会社経営の資金繰りが困難な状況になると、銀行でお金が借りられる可能性は非常に小さくなるが、保険に入っていれば、低金利のローンを組める。また、ある種の保険は、資産の相続にもなる。数十年後、保険の満期が来たときに、自分がその資金を受け取れなくても、その子供が未来の受益者になるのだ。
近年、株式市場や不動産市場が振るわない中、保険の加入という選択肢を選ぶ富豪が益々増えそうだ。
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