中国の大富豪が7年ぶりに減少
報告書によると、資産総額10億ドル以上の中国人富豪は251人で、昨年比20人減少した。2006年の15人に比べれば、遥かに多いが、7年ぶりに減少に転じた事実は大きい。また、1999年に「胡潤報告」を発表して以来、初めて不動産業が最も富豪を生み出す産業ではなくなり、変わって製造業が首位となった。
資産総額では、ランキング上位1000人のうち、半数近くが昨年より資産を減らしていて、このうち37人の資産は半減していた。
1000人の平均資産は9%減少の8.6億ドル(約660億円)。不動産調整政策の影響や株式市場の大幅な減速などが原因にあげられる。今年第二期(4~6月)の中国国内総生産の成長率も7.6%と3年ぶりの低水準となっている。
今年、ランキングトップになったのは飲料メーカー大手・杭州娃哈哈集団(ワハハ・グループ)宗慶後(そうけいご)氏で、資産総額は126億ドル(約9800億円)。一昨年もトップになっている。昨年トップだった、建設機会企業・三一集団の梁穏根(りょうおんね)氏は、5位だった。
今年の第2位は、不動産会社・大連万達集団の王健林(おうけんりん)氏で、資産総額は103億ドル(約8000億円)。万達集団は、今年アメリカ映画チェーンのAMCエンターテイメントを26億ドル(約2060億円)で買収。これは、中国企業史上最大の海外企業買収だった。
胡潤研究院・主席のルパート・フージワーフ氏は今回の結果について、「平均資産総額が減ったとはいえ、5年前の3倍の水準である事を忘れてはいけない」と述べている。
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