失われた10年に決別のパナソニック、ブランドスローガンを廃止へ
中村体制の遺産との決別
「スローガンと環境キャッチコピーの廃止は、社内で広まっています。津賀社長は中村相談役に決別する覚悟なのでしょう」。40代のあるパナ男性社員はこう話す。
社章の「Panasonic」と緑の「eco ideas」バッジを背広襟につけることは義務で、中村相談役は会長だったとき、どちらかのバッジが欠けている社員を見つけると激怒したとも伝えられている。それだけに、この二つのフレーズを廃止することは、中村氏への“決別宣言”に見えるのだ。

テレビCMで必ず登場するこのスローガンは、中村氏がトップだった2002年、北米でのブランドキャンペーンで使われ始めた。翌 2003年5月、グローバルブランドを「Panasonic」へ統一したのを機に、全社のスローガンに採用された。