孫正義・泰蔵による兄弟ビリオネア誕生

　ＳＮＳゲーム企業ガンホー・オンライン・エンターテイメント創業者の孫泰蔵会長（40）の資産がついに、33億ドル（約3260億円）に達した。昨年から株価が実に30倍近く値上がりしているためだ。泰蔵氏は、ソフトバンク社長の孫正義氏（55）の実弟としても知られるが、日本では実に珍しい兄弟ビリオネアが誕生したことになる。日本では、稔、章2氏の森兄弟以来。

森兄弟とは違う創業ビリオネア

　兄弟大富豪と言えば、かつては2人の資産を足せば世界一になるとも言われたことがあった、インドのアニルとムケシュのアンバニ兄弟が有名。2人は実業家で元大臣の父親から後を継いでいることもあり、位置づけとしては2代目である。

　また、日本の森ビル、森トラストの森兄弟も家業を継いでいる。しかし、孫兄弟は2人とも創業ビリオネアという、世界でもひじょうに珍しい存在となる。すでに、大富豪ランキングを集計するブルームバーグも取り上げており、大富豪ランキングの元祖であるフォーブスも大々的に取り上げるのは時間の問題だろう。

　では、兄が弟を引っ張ったのだろう、と考える人もいるだろうが、そうではない。実は兄・正義氏は、コネをひじょうに嫌うことでも知られている。