三空氏「中部電力株を売れ」、静岡市議会質問、問われる自治体の資産運用
昭和38年から累計配当額96億円

静岡市は明治時代から中部電力の前身の時代に、電気事業を行っており、国が戦後になってから主導して複数の事業者が合併して現在の形になっている。その際に同社株約454万株を割り当てられたのが保有の経緯だ。簿価は1株=500円。その後は、静岡市に定期的に配当をもたらしてきた。昭和38年以降で、96億円に上るという。
池谷氏は「震災前はディフェンシブ銘柄で景気に左右されず安定配当が出た、ありがたい存在。しかし、安定した状況はもうない。(累積した配当)96億円よりも、ここ7年間で棄損している事実を真摯に受け止めるべきです」と続けた。
最近では2007年3月につけた4510円が高値で、2012年4月には804円に。時価204億7540万円から、36億5000万円にまで下落しており、棄損額は配当累計額の96億円を上回っていたことになる。現在でも取得単価500円を上回ってはいるものの、今は一時期よりも上向いたが、めまぐるしい価格変動のリスクに晒されていることは間違いない。
縁が深い電力株をどう考えるかという点については、各自治体の姿勢が問われている。