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サムスン創業家の「相続対策」、著名アクティビストの攻撃に耐えきれるか

 創業ファミリーによる露骨な相続対策は、やはりアクティビスト型ヘッジファンドの標的になる。

 韓国最大の財閥サムスングループが、創業家が企業内で相続を含めた統合計画を巡って、米大手ヘッジファンド運用会社エリオット・アソシエーツが、統合計画阻止を表明し、来月の株主総会決議開催の差し止めなどを求めてソウル地裁に提訴している。


相続
イ・ゴンヒ会長
 経営支配を保持したままでグループ内部での事業継承を計画するサムスングループ。李健煕(イ・ゴンヒ)会長から、副会長で長男の李在鎔(イ・ジェヨン)氏への実質的な継承へ向けて、李ファミリーの資産管理会社的な側面を持つ「第一毛織」が、グループの総合商社と建設のサムスン物産の経営統合案を計画した。

 サムスン物産は日本ではなじみが薄いが、バージュ・ハリファ、ペトロナスツインタワーなどの世界的にも有名な超高層タワーの建設を手掛けたことでも知られる。

 実はそのサムスン物産の株式約1112万株(7%超)をエリオット社が保有していることが、韓国の証券取引委員会への届け出で明らかになっている。しかし、そこに、エリオットの創業者ポール・シンガー氏が、サムスン物産買収にあたって算定した価値が妥当ではないとの見解を示し、法的措置に踏み切ったのだった。

 エリオットは過去2008年に投資していたアルゼンチン国債のデフォルトにいたっては、同国政府を相手取って訴訟を起こし、その言い分が認められ、業界内外でも評価を上げた。それもそのはずで、シンガー氏は業界では珍しい弁護士出身。ハーバードロースクールを出て、投資銀行で法務を担当した珍しいタイプのアクティビストでもある。

 サムスンは李会長が心筋梗塞となったこともあり、ジェヨン副会長への世襲を急ごうとしている面は否定できない。そのため資本政策を矢継ぎ早に打っており、その最も弱い隙を突かれたといった方が良いか。

 まず、合併を計画した第一毛織は、中核企業サムスン電子などの大株主であり、李ファミリーの持ち株比率がほぼ半分に迫る実質的な資産管理会社のような存在でもある(以下は持ち株比率)。

イ・ジェヨン副会長25.10%
イ・ゴンヒ会長3.73%
イ・ブジン新羅ホテル社長8.37% 
イ・ソヒョン第一毛織取締役8.37%

 一方で、サムスン物産は、サムスン電子、SDS、第一毛織などの株式を保有するものの、米WSJによると、李ファミリーによるサムスン物産の保有比率はわずか1.4%にしか満たないという。発言力では7%超のエリオットにはかなわないということになり、まんまと隙を突かれた格好となる。

 早急に3代目ジェヨン体制に移行するために、資本政策を進めたいサムスングループ。創業ファミリーの相続対策を前に、嫌な相手に噛みつかれてしまい、計画が狂いそうだ。

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