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公的年金受給の世代間格差に「若者って本当に損?」と厚労省

 厚生労働省が、納めた年金保険料の負担額に対して給付額がいくらになるかを試算した結果を公表した。厚生年金加入のサラリーマンの夫と専業主婦の場合、2015年に70歳になる人は負担保険料と、受取の差が5.2倍になる見通しなのに対して、20歳の人は2.3倍になることが明らかになった。世代間格差が前回の検証時より拡大しており、抜本的な対策がない限りは「払い得か払い損か」議論が今後も止むことはなさそうだ。

 試算によると、70歳は1000万円の保険料負担で5200万円の年金を受け取る見通しで、30歳は2900万円の負担に対し、受給見通しは6800万円。20歳になると4100万円の負担に対して、9200万円の受給見通しで、高齢者ほど受給率は高くなる。国民年金の受給率に関しても同様の同様の世代間格差となる。下図参照。
公的年金
 すでにGPIFの運用資産の切り崩しが始まっており、今後は高齢化と少子化が同時に進行することですでに詰んでいるのではないかという意見は根強い。

 時代背景としてかつては高齢者は私的な扶養が多く公的な年金で扶養するという意味合いは薄かった。そのため、1965年の厚生年金保険料は3.5%と低かった。その後は賦課方式により、70年に6.2%、2012年には16.7%とずっと上昇してきた。

 こうした背景も踏まえて、厚労省は社会保障制度改革国民会議の見解を引用し次のように説明している。


厚労省 財政検証結果
厚労省の財政検証結果より
 「給付と負担の倍率のみに着目して、これが何倍だから払い損だとか、払った以上にもらえるとか、私的な扶養と公的な扶養の代替性や生涯を通じた保障の価値という年金制度の本質を考慮しない情報引用が散見され、世代間の連帯の構築の妨げとなっている」

 「払った保険料に対して平均的にどれだけの給付が受けられるかという指標は、金融商品と同様の見方により、拠出に対するリターンの平均がどの程度であるかを見るものであるが、これは、年金の本質的機能であるリスクヘッジによる安心のメリットを全く考慮しておらず、これだけで年金制度の価値を判断できるものではない」

 単純な期待リターンではなく、生涯保障であるという点も強調する。ただ、高齢化と少子化が同時に進行してしまっており、公的年金があってもなかっても、より若年層や現役世代に負担は高くなる。世代間闘争をあおるわけではないが、年金政策はずっと停滞しているままの印象だ。

 ちなみに、総合研究開発機構(NIRA)が公表している政策レビュー「公的年金の世代間公平性を考える」(2013年)では、所得や資産格差が大きい高齢者同士で解決すべく、高齢者間での移転や再配分を行うこと、トータルで考えて若年層への財源の振り分けを行うことなどが提言されている。

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