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大富豪の生存率20年で半分 時代は西武からマイクロソフト

 資産10億ドル以上を保有するビリオネア(大富豪)の40%以上は、この20年間で消えていったことがUBSとPWCの調査結果で明らかになった。1995年時点でビリオネアだった289人が2014年時点で126人となっており、富を2世代、3世代と移行させていくことの難しさを感じさせる。一方で、それ以上に新たなビリオネアが誕生し、特に女性が男性以上の割合で増加し、新陳代謝が起きていることもわかる。

 1995年のビリオネア人口は289人で、2014年には1347人と約5倍に増加している。ただ、その内実は顔ぶれが大きく入れ替わっており、生存競争の厳しさを十分にうかがわせるものだ。実に約43.5%が、その地位から脱落している。1995年のビリオネア289人のうち73人が事業の失敗で、66人が死去して相続や税金で、24人は富が分散して希薄化したことでビリオネアではなくなっている。

 レポートでは、成功した第一世代のビリオネアについて「スマートなリスクテークができた」と評しているが、2代目、3代目はリスクの取り方でミスをしている場合が多いともいう。資産減少、地位低下が起きたビリオネアは主に3つの要因が指摘されている。

【1】第2世代、第3世代は過大な負荷を背負いがちで、もしくは危ういタイミングでリスクを取りがち

【2】当主の死去、英国では40%の相続税が課されるなど重税で資産減、

【3】子供は平均的に3人、さらにその子供が3人と資産が分散化されていく

 例えば1995年からは、ビル・ゲイツ氏が世界の長者番付トップに立ち、途中、カルロス・スリム・ヘル氏やウォーレン・バフェット氏に座を譲ったこともあったが、王朝がスタートしている、その前のダイナスティを築いていたのは、実は日本人なのだ。それは、現・西武ホールディングス創業家の堤義明氏だ。西武鉄道株の有価証券報告書の虚偽記載があったため証券取引法違反の疑いで逮捕・起訴され、有罪が確定した。

 94年までの全盛期には資産が2兆円以上あったが、西武HDが非上場化しゾンビ案件化しかかっていたこともあり資産は大幅に目減りしたこともあった。現在は再上場を果たし、市場の影響もあり1242億円(16日終値時点)とビリオネアの地位に復活しているが、資産を長年にわたって守ることの難しさを示している。

 その一方で、新たなビリオネアが生まれていくのが世の常である。2014年のビリオネアで2世代目以降はわずか31%で、多くがセルフメイドの新世代のビリオネアである。

 この20年で世界のGDPは30兆ドルから77兆ドルに成長し、約2.2倍になっているが、ビリオネアの富はそれ以上で、7000億ドルから5兆4000億ドルに増加し、約8倍となっているのだ。特に株式市場が良好な好況時に増える傾向にあり、2000年、2007年、2014年で一つの山が形成されていることがわかる。小売、テクノロジー、金融のセクターで大きく増えている。

 現在は95年当時よりも株式市場が巨大化し、経済全体がグローバル化していることもある。また、節税対策をきっちりと行い、子供の数も減少していることもあり、比較的に富の減少は防げるのではないかと思われる。ただし、ビジネスサイクルの速度も早くなっている点もあり、難しい面もある。先行きを読みながら、防御策をきっちりと取れるかが、ファミリーの地位維持がかかっている。

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