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UFCが40億ドルで中国一の大富豪に売却か

 米格闘技団体UFCを、運営会社ズッファが売却する可能性が出てきたことが米ESPNの報道で明らかになった。中国一の大富豪・王健林氏のワンダグループ、米PE大手ブラックストーンなどが入札に参加すると見られる。バリュエーションは最大で40億ドルに上ると見られており、2001年スタート時の200万ドルから2000倍。所有者である40代の米若手実業家グループが、さらに大きな金を掴みそうだ。また、中国一の大富豪の王氏は、世界のスポーツ、エンターテインメント市場制覇を狙っており、お宝を掴むメリットは大きそうだ。


UFC フェティータ
左からロレンゾ、フランクの2氏
 UFCは世界最大の格闘技イベントに成長し、現在では日本をはじめ150カ国以上で放送されるまでに成長した。非公開企業だが、昨年の売上高は6億ドル程度だという。2001年の買収から成長し、さらに2007年には日本のPRIDEの事業買収も行うなどして、総合格闘技のノウハウを吸収していき、拡大路線をつき進んでいる。

 その立役者が親会社ズッファを率いるロレンゾ、フランクのフェティータ兄弟。ともに40代で、フォーブスによると資産は15億ドル。格闘技イベントの開催だけでなく、新たなラスベガスの名所となった高級ホテル、レッドロックカジノリゾートなども展開し、米国で最も注目されている若手実業家でもある。

 200万ドルから40億ドルというバリュエーションの上昇だが、選手のファイトマネーを見てもそれがわかる。例えば、生活保護受給者からUFC最大の人気者となったコナー・マクレガー選手(27)は、スポンサー収入を抜いても推定で15億円以上の年収を得ていると見られる。もちろん、ファイトマネー以外の収入を合わせれば軽く20億円を超えると見られ、現在はラスベガスに豪邸を構えるまでになっている。

 格闘技の人気はサッカー、アメリカンフットボールなど伝統的な球技と比べて、室内競技ということもあるが過去の例から見ると不安定で一過性のものがある。UFCのようにこれだけ異例の大成功を納めた例はなかなかない。昨年引退したボクシング界最大のスター、フロイド・メイウェザーJr選手がマクレガー選手と1億ドルマッチを行うという計画も持ち上がるなど、これほどのビッグマッチを仕掛けることができるのは、世界でもUFC以外には考えられない。今をピークと見るか、それとも今後のさらなる展開があると見るのか。

 ただ、UFCという新興スポーツ事業を大成功させた実績を引っ提げて、兄弟を次なる野望に向かわせると見られる。

 それは、米プロフットボールのNFLへの参入と、ホテル事業の新規株式上場だ。米スポーツ業界の事情通の間では、NFL進出を目指すと考えられており、買収資金と成功実績を引っ提げて米プロスポーツの最高峰NFLに挑むには絶好のタイミングと判断したのではないだろうか。

 一方で、買収を狙うグループで最有力視されるのがワンダグループ。総資産350億ドルで、中国のみならずアジアでもナンバー1の大富豪となった王健林氏が率いるが、スペインの名門サッカークラブ、アトレティコ・マドリードの株式を取得、さらには米ハリウッドの映画製作会社レジェンダリー・エンターテインメントも買収し、また、中国国内にディズニーリゾートを超えるテーマパークの建設ももくろむなど、世界最大のスポーツ、エンターテインメントグループを目指しており、両者の思惑は合致する。

 UFC側は報道に対して「噂や憶測にはコメントできない」としている。しかし、この取引は今後のさらなる大きな展開を予想させ、目が離せない。

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