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タクシー400円 実は業界都合のお粗末な値上げ

 早ければ12月にも都内のタクシーの初乗り料金が400円台になる見込みだ。
 タクシー大手の日本交通が「初乗り1.059kmまで410円」を申請し、各社も追随した。引き下げを申請したタクシー会社の保有するタクシー台数の合計が、国土交通省が改定の審査を始める基準である7割を超え、当初は2017年春を見込んでいたが、実施が早まる可能性が高まってきた。
 タクシー料金は東京23区、武蔵野市、三鷹市で改定される見通しだ。

 短い距離での乗車をしやすくすることで、高齢者や外国人旅行者などの利用拡大効果を狙うほか、急に雨が降ってきたときなどの「ちょい乗り」利用の拡大を目指すとしているが、その実態は長い距離に関して言えば単なる値上げであることが、テレビ東京『ワールドビジネスサテライト』の実験結果でわかった。

 新料金は当初、1.059kmを超えると順次メーターが上がっていき、2kmまでに現行の初乗り運賃である730円に並び、その後の運賃の仕組みは同じとされていた。だが、新たな料金体系では、その後の仕組みが異なっている。

 1.059kmを超えると料金が上がり、237メートルごとに80円ずつ加算される結果、初乗りから1.765kmまでは新料金が得になり、その後4kmまで現行料金と差はない。
 5kmを超えるとプラス50円、6kmでプラス90円、7kmでプラス140円というように新料金のほうが高くなり、10kmで190円、20kmを超えると310円新料金が高くなる見通しであるという。


「ちょい乗り」需要を増やすという目的で新たな料金区間を設定したわけだが、初乗り金額に関して言えば半額近い値下げである。業界内の反発が根強いかと思いきや妙に足並みがそろっている印象があったのは、実質は値上げだからということだ。

 確かに初乗り金額が下がることでタクシー会社や運転手の収入が減る可能性は十分に考えられ、それを補う必要があることも理解できるが、そもそも今回の料金見直しの目的は「新たな需要を拡大する」ことだ。
 少々話が違うのではないだろうか。

 特に、新需要の拡大を狙う結果、既存の利用単価の高い長距離タクシー利用者への負担を大きくするというのは、リピーター、上客に対する価値の提供として適切なのだろうか。

タクシー業界に「顧客の顔」は見えているのか

 今回の料金見直しには、自家用車による配車サービスのUBERの影響が大きいだろうということを以前の記事で言及した。
 しかしその実態は、どうも外のライバルに対するというよりも、内向きな理由によるものが大きい印象を受ける。

 UBERがビジネスを拡大しているのには、料金の安さもあるがスマートフォンのアプリで呼ぶことができる、クレジットカードを事前登録することで降車時の支払いがスムーズといった、既存のタクシーに対する不満を解消したところも大きい。
 今まではいわば「流しのタクシーを呼ぶ」形だったが、今後は指定の時間、場所に車を予約できる仕組みも整っているという。

「業界の都合」「会社の都合」で顧客の顔が見えない、顧客の求めるものを提供できないとなった結果、衰退していった業界は多数ある。
 タクシー業界には今一度「顧客が求めるものは何か」に向き合い、前向きな形で新たな価値を提供することを期待したい。

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