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最も成功したヘッジファンドの「信頼型資金調達」

「アメリカで最も成功したヘッジファンドの1つ」とされるエリオット・マネジメント(運用資産328億ドル、約3兆8000億円)を率いるヘッジファンドマネジャー、ポール・シンガー氏が、新たな投資機会を最大限に活かすために、追加資金の調達を再開する見通しだと、ブルームバーグが報じた。
 事情に詳しい関係者の1人が、匿名を条件に明らかにしたところによれば、同ヘッジファンドは4~6月(第2四半期)にかけて投資家より資金提供を受け、2~3年以内に運用されていく見込みだという。
 この方法が、少々変わっている。エリオットが現在行っているのは、「投資家からお金だけは集める確約を取り付けておき、投資にチャンスとヘッジファンドが判断したときが来たならば実際に集める」方法だ。
 ヘッジファンド業界では異色とも言える方法だが、運用する側にしてみれば、資産運用者らは投資の準備が整った時点で資金を利用することができる。

 関係者によると、エリオットが前回、この方法で新規資金を調達したのは2015年。新規資金とそれ以前に投資の確約を取り付けていた資金を合わせ、同年に38億ドル、その前も13年に33億ドルを調達した。12年には35億ドル、10年に24億ドルをそれぞれ集めている。
 エリオットの広報担当者はコメントを控えた。

 考えてみれば「チャンスになったらこちらから言うのでお金を出して。それまで自分で持っていて」とは投資機会を活かすうえでは理にかなっているが、ずいぶん運用する側に都合のいい方法だ。
 それを可能にしたのは、シンガー氏がこれまで安定した運用成績を残してきたことによる信頼の部分が大きいのだろう。
 ヘッジファンド・リサーチによると、エリオットの旗艦ファンドの昨年の運用成績はプラス13.1%で、マルチ戦略ファンドのリターンの平均(プラス5.3%)を上回った。
 シンガー氏は法律事務所に勤務していた際、趣味で始めた投資に熱中、「儲ける」よりも「損を出さない」ことを大事に手堅く、手堅く運用し、レバレッジなどリスクをとる運用もほとんどしない。
「アメリカで最も成功したヘッジファンドの1つ」といわれるだけあり、1977年の設立以来、損失を出した年も過去に2回だけで、平均してプラス約13.5%の年間リターンを達成している。

 2016年にはアルゼンチンのデフォルト(債務不履行)をめぐり、国家と争った。デフォルトに伴う債券の未払いで、債権者であるエリオット氏が求めていた未払い債券の支払いをアルゼンチンは拒否、エリオットは支払いを求め裁判を起こしていた。
 デフォルトから15年、エリオットとアルゼンチンはようやく合意に達し、24億円の利益を得た。
 共和党の支持者としても有名で、これまでの政治献金の額は1000万ドルを超える。ただしトランプ大統領は支持しておらず、シンガー氏はトランプ大統領が、大恐慌を引き起こすだろうとまで言っている。

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