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2018年 世界、日本の政治、経済はこう動く

 日経平均、ダウ平均ともに大きく上昇し、得られたものも多かった投資家が数多いた2017年。2018年はどのような年になりそうかを、経済評論家の加谷珪一氏に予測していただいた。 

 加谷氏には2016年末、2017年の展望を語っていただき、見事的中している。
「2017年世界、日本の政治、経済はこう動く」

「2017年は、トランプ氏がアメリカ大統領に就任し、どのようなことが起こるかに注目が集まりましたが、政治は思ったほど乱れず、アメリカ経済も好調でした。
 トランプ氏は大統領就任前も、就任後も変わらず過激な発言を繰り返していますが、多くの人はその環境に“慣れた”のではないでしょうか。経済界もトランプ氏個人の発言からはほどよく距離を置き、実務に関して取るべきものを取っているように感じます。

『アメリカファースト』のスタンスにより、国際貿易が阻害されることも考えられましたが、そうでもなかったという印象です。TPPやパリ協定離脱など、効力を失ったものもありますが、貿易の実務にはそう影響は出ていません。

 ダウ平均株価はトランプ氏の就任直後に2万ドルを突破し、現在も上昇を続けています。法人税と所得税の減税案が議会を通過し、施行されることがほぼ決まりました。好景気で景気の基礎体力があるところに減税となれば消費が活発化するので、アメリカは景気が悪くなる理由がない、ますます上向きになるでしょう。
 有事などがなければ、2018年の世界経済はアメリカがけん引する、安定して成長する年になると言えるのではないでしょうか」

北朝鮮有事と日本経済

「『有事』といえば最大の関心は北朝鮮で、ミサイル発射に対しトランプ大統領が攻撃的なツイートをするなど、緊張状態にありますが、アメリカでは北朝鮮問題はあまり報道されておらず国民の関心は低いというのが実情です。北朝鮮のミサイルが他国の領土に落ちる、どこかの国の飛行機を撃墜するレベルのことが起こらなければ、そう経済に影響するレベルの事態にはならないと考えます。

 しかしながら、アメリカがイスラエルの自国の大使館をエルサレムに移転したことについては、少々警戒が必要です。イスラエル周辺諸国から強い反発が起き、場合によっては中東情勢が不安定化する可能性もあると思います。12月11日にニューヨークで発生したISの関与が疑われる自爆テロと移転が関係あるかは不明ですが、中東関係の動きには注意を払っておいたほうがよさそうです。

 2017年は日経平均も大きく上昇しました。一方で『景気回復の実感がない』との声もよく耳にします。
 日経平均が上昇した最大の理由は、アメリカの景気が堅調で、製造業を中心に企業の業績が拡大したからです。
 景気回復の実感は生まれにくいかもしれませんが、アメリカが好調である限り、輸出産業を中心に、日本株も悪いことはない、日経平均も高水準を保つと考えられます」

2018年は面白みのない安定市場

「そのような展望を踏まえて、この先何に投資したらいいか? ビットコインが現在、高騰を続けていますが、逆に言うとビットコインくらいしか『一発勝負狙いの投資』が存在しない市場であるとも言えます。
 上昇局面が、こうも長い期間続くとなると、日々の、特に上下の変動が大きくない分、株の短期トレードなどは、やりにくいところがあります。
 いわば“投資先がなくて投資家は困っている”状態です。

 今は“儲かるのはコツコツ型投資だけ”の時期と言えます。一発勝負ではなく、伸びていく確率が高いものに投資し、時間をかけて大きくしていく。そのような投資が勝つと言えるでしょう。

 投資先は、とりあえずアメリカにしておけば間違いはないでしょう。先述のとおり今後も成長が期待でき、さらに大きくなることが予想されます。

 ほかの投資先として、中国も堅調に伸びるとは考えられますが、不動産に抑制がかかるなど、今がよい投資の時期とは言えない部分があります。
 中東もサウジアラビア情勢が不安定で、アメリカのように伸びるとは考えられません。

 そうなるとアジアですが、アジアが堅調なのは日本と同じくアメリカの好景気だからです。ならばアジアに投資するよりも動きの中心であるアメリカにしたほうがよい、アジアが猛烈に伸びるというよりも、やはり中心はアメリカと言えます。

 そしておそらく世界中の機関投資家が、同じことを考えています。アメリカにマネーが集中し、アメリカの投資利回りは下がり、ますます儲からないという事態です。かといってほかに選択肢はなくアメリカ一強状態です。

 アメリカ、アジア以外の国に目を向けてみると、もしかすると欧州は投資先としてよいかもしれません。ブレグジットで揺れるイギリスを除いた大陸ヨーロッパは、ようやく景気の底を脱しており、今後の伸びが期待できます。

 市場としてはそう面白みはありませんが、2018年はアメリカ投資で手堅く儲ける、それがベストと思われます」

「日本以外を選ぶ」をしっかり考えたい

「2018年はどのような金融商品に投資をしていくべきか? 2017年は金融庁の森信親長官の発言で業界に激震が走りました。多くの金融機関が、日本の投資信託は手数料で儲けることばかりを考えていて、投資家のためになる金融商品を販売していないと強い口調で批判したのです。

 この言葉の衝撃は大きく、金融商品は大きく様変わりしました。やり玉に挙げられた投信は販売が手控えられ、長い目で見て儲かる商品の販売に力が入れられるようになりました。

 日本の金融は護送船団方式で、国の方針に右へならえが徹底されますので、金融庁が長期の投資を推奨した結果、金融商品もそれを踏まえたものに変わろうとしているわけです。

『長い目で見て儲かる投資』を考えると、分散投資は欠かせないと言えます。
 投資は日本を中心に行っている方も多いと思いますが、日本株オンリーというポートフォリオはやめて、日本の主力企業にも、アメリカ企業にも、ヨーロッパ企業にも投資という形が望ましいでしょう。

 現在、企業のグローバル化が非常に進んでいます。投資においても、国の垣根はなくなり、これまではなんとなく住み分けのようなものがありましたが、日本の企業と外国の企業を並列で比較するのは当たり前のことです。その結果、グローバルで見て日本企業が選ばれないケースが多々起こっています。もはや日本株だけを対象にするのはあまり得策でないと言えます。

 たとえば、建機のコマツは世界的なシェアも大きな優良企業ですが、『世界基準で投資に値する建機メーカーを1つだけ選ぶ』と考えたら、日本人でもキャタピラー社を選ぶでしょう。
 品質の問題ではなく、規模も知名度も違いすぎます。
 世界の投資家が花王ではなくP&Gを、楽天ではなくアマゾンを選ぶのは明白です。

 企業の年金基金など、機関投資家も全体的に日本株の割合を減らしています。世界基準で考えると『優良な投資先』の条件を満たす日本株が少ないからです。

 堅実さが大切になる市況なので、『国』で選ばず『知名度』『安定性』といった基準で選ぶのが良いと言えます。

 市場としてはあまり面白みのない展開かもしれませんが、世界経済が安定成長していることは、堅実な投資家にとってはよい環境と言えます」

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【加谷珪一】(かや・けいいち)経済評論家
 1969年仙台市生まれ。東北大学工学部原子核工学科卒業後、日経BP社に記者として入社。
 野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当。独立後は、中央省庁や政府系金融機関など対するコンサルティング業務に従事。現在は、経済、金融、ビジネス、ITなど多方面の分野で執筆活動を行っている。
 著書に『ポスト・アベノミクス時代の新しいお金の増やし方』(ビジネス社)、『新富裕層の研究-日本経済を変えるあらたな仕組み』(祥伝社新書)、『お金持ちはなぜ「教養」を必死に学ぶのか』(朝日新聞出版)、『お金持ちの教科書』(CCCメディアハウス)、『教養として身につけたい戦争と経済の本質』(総合法令出版)などがある。
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