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ブロックチェーン3.0で世界が変わる!

 3月7日、都内で「内外為替一元化コンソーシアムによるスマートフォン向け送金アプリ『Money Tap(マネータップ)』」提供に関する記者発表会が開かれた。

 聞き慣れない言葉なので、ものすごく平易に表現すると「ブロックチェーン技術を用いて、スマートフォンで個人間、国をまたいだ送金を簡単に行う仕組み」の実験が行われ、これまでの成果と今後の展望が発表された、ということだ。
 この技術を開発した「内外為替一元化コンソーシアム」は、SBIホールディングスとその子会社のSBI Ripple Asiaが事務局を務め、北は青森から南は沖縄まで、日本全国61の邦銀が加盟する。
 ブロックチェーンの分散台帳技術(DLT)を活用して国内外の為替を一元的に扱う実験を繰り返し行い、スマートフォンでの送金が可能になったとして、内容が公開された。

 事務局のSBI Ripple Asia代表取締役の沖田貴史氏は、「大企業に限らず中小企業も多くが製造拠点をアジアなど海外に移しているなかで、金融もそのような変化に対応することは不可欠であるとし、1つの金融機関に留まらない横断的な取り組み(コンソーシアム)が必要と考え、開発と実証実験を重ねてきた」と語る。


SBI Ripple Asiaの沖田貴史氏

 2016年10月にコンソーシアムを立ち上げた際は、当初金融機関の参加見込みは15行程度、その後30行程度に増えていくことを想定していたが、立ち上げの時点で42行、その後61行に増えたため新たな参加を制限するなど、金融機関でも新たな技術を用いた取り組みに関心が高い様子が窺える。

 沖田氏の語った、このコンソーシアムの目指すものは

1.国内外為替の一元化
2.24時間リアルタイム決済
3.送金コストの削減と新市場の開拓


 だ。これまでは銀行の営業時間や時差、システムの違いなどで時間がかかったり、コストがかさんでいた、スムーズに動かなかったものを、ブロックチェーン技術により一元化し、それによりコストも大幅に下げる。削減できたコストはぜひ新市場の開拓などの投資に回してほしい、沖田氏はそう語る。



 このコンソーシアムが可能にした、スマートフォンでの決済、それはどのようなものか?
 スマートフォンで、キャッシュレスに簡単に、一瞬で、安全に送金できるものだ。
 銀行の口座番号がわからなくても、電話番号で送金することが可能だ。電話番号さえ不要で、スマホにQRコードを表示させ、決済することができる。
 銀行口座番号が不明でも、名前すらわからなくても個人間の送金が簡単に行える。しかも送金コストはこれまでよりもはるかに安い。

「個人間決済については、今のところ割り勘、海外留学中の子どもへの送金、ネットショッピングでの支払いくらいしか思いつきませんが、この低コスト、安全な送金システムが定着した頃には、新たなビジネスチャンスが次々生まれているでしょう」
 沖田氏は言葉に力を込めた。

 このサービスは住信SBIネット銀行、スルガ銀行、りそな銀行の3行が先行商用化し、その後ほかの銀行にも広げていく予定だ。



「ブロックチェーン3.0が、世界を変える!」

 その後『アフター・ビットコイン』(新潮社)などの著書のある麗澤大学経済学部教授、中島真志氏によるブロックチェーンの可能性についての講演が行われた。以下中島氏の講演録より要点を抜粋。

 欧米の金融機関関係者はビットコインを「邪悪なもの」「金融取引には使えない」と言っても、ブロックチェーンについては「この技術は本物だ」「インターネット以来の最大の発明」「金融を根本から変革するポテンシャルを持っている」と称賛する。

 なぜそこまでブロックチェーンは評価されるのか? まず安全性が非常に高く、不正取引・改ざんができない。ネットワーク上の多くのコンピュータが同じデータを分散して管理するため、システムダウンに強く、ビットコイン誕生後、取引所は破られたことはあっても、ビットコインのブロックチェーンは破られたことがない。

 ブロックチェーンには、「オープン型」と「クローズド型」があり、オープン型の例がビットコインなどの仮想通貨。クローズド型はそのネットワークでの取引参加に制限があり、参加には承認が要る。中央管理者がいて、全体をコントロールする。

 このような形が、金融と親和性が高いのではないかと考えられ、現在多くの実証実験が行われている。

 ブロックチェーンがこれまでの金融の問題点を解決する例の1つ目が、国際送金だ。これまでの「遅い、手数料が高い、仕組みがわかりづらい」を、ブロックチェーンは解決する。長くて数日を要した国際送金は、ほぼリアルタイムとなり、コストも1/10に削減される。

 ブロックチェーンを利用した「リップル・プロジェクト」には、世界100以上の大手銀行が参加し、日本も三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほファイナンシャルグループなどが参加している。

 このほかに証券決済にもブロックチェーンは期待されており、アメリカのナスダック、オーストラリアの証券取引所、日本取引所グループ(JPX)が実証実験を行っている。

 JPXの実証実験に参加していたのは2016年は6社だったのが、2017年は33社が参加した。

 このほかにも様々なブロックチェーンの活用方法が考えられている。

「仮想通貨に使われるのがブロックチェーン1.0だとすると、金融に活用されるのがブロックチェーン2.0。そしてさらなる活用がされるのが、ブロックチェーン3.0。
 ブロックチェーン2.0で金融が変わり、ブロックチェーン3.0で世界が変わる!」
 中島氏は、強く言い切った。

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