フェラーリは今買って半年後に売れ
100年に1度の危機はフェラーリにも
榎本氏の店舗には所狭しと手入れが行き届いたフェラーリが並んでいる。さすがは日本一フェラーリを売った男の専門店。しかも、ほとんどの車種の価格が4ケタ(1000万円以上)にも関わらず、ほぼ成約済み。この店舗だけを見れば、景気は良いような気がしてくる。しかし、榎本氏はいきなり次のように切り出した。「実は2007年の後半から、フェラーリは売れなくなるんじゃないかと警戒感を持つようになりました。だから、うちの店では利益を重視するよりも、長期在庫を抱えないように先手を打ったんです」
2007年の後半とは、サブプライムショックと呼ばれ、米国の住宅バブルが弾けた時期だった。高級外車メーカーにとっては上得意だった外資系金融マンたちがちょうど姿を消し始めた頃だ。また、翌2008年に起きたリーマンショックをきっかけに、100年に1度とも形容される世界同時金融危機に見舞われた。

しかし、ここで一つ確かめておかなくてはならないことがある。2009年になってフェラーリは、2008年の販売台数と決算を発表した。そのデータによると、総販売台数は前年比2%増の6587台と過去最高。経常利益も前年比27%増の3億3900万ユーロ(約370億円)と、こちらも最高記録を更新したのだった。日本では15%増の433台が売れていた。
100年に1度の金融危機の最中になぜ、このような現象が起きていたのだろうか?

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