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COP15と産業流出

砂布巾
砂布巾
砂布巾と申します。自己紹介は追々の記事でお話しさせていただきます。アウトロー気質の目線から、政治・経済・思想・心理等の学問分野のあれこれを平易かつ単純にお伝え出来たらと考えております。お気軽にご覧いただき、皆様の好奇心が広がって行くきっかけにご利用いただければ何よりと考えております。

まずは、政治時事ネタで、軽くご機嫌を伺わせていただきます。

ご存知のように、これを書いております今日12月7日からデンマークのコペンハーゲンで「COP15(国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議)」が開催されます。
今回は、1997年に京都議定書で合意した削減期間が切れる2012年以降の「温室効果ガスの排出削減に関する数値目標」の合意を目指すことが目的です。
しかし、開催前から気合いが入らないことではありますが、法的拘束力もある議定書の合意は不可能と考えて会議最終日に錚々たる各国首脳が一同に会して首脳会議と政治声明が行われる段取りとなっています。

勿論、環境技術等でも実力ある日本の産業の優位性を売り込むチャンスとも見ることは出来ますが、忘れてはいけないのは、既存産業の問題です。
例えば、鉄鋼業界では高炉等の二酸化炭素等の排出抑制技術レベルは世界一ともされていて、実際にそれを設置して改善も行われているようですが、世界のトップレベルの鉄鋼会社は中国・韓国等の適用除外の国々の会社ばかりです。
世界一のミッタル・スチールは、オランダのロッテルダムに本社を置きますが、国際的M&Aで企業を成長させただけでなく、ブラジル等エマージング諸国(経済成長中の国のこと)に生産の軸足を移して対策を講じる構えを見せています。

ところが、日本の大手企業は、国民性なのか日本国内で出来るだけ踏ん張ることを金科玉条としていて、諸外国に比してあまりそういう対策には乗らない印象が強く感じられます。
当然乍ら、コストや消費地に近い等で日本企業の工場が海外に進出しているケースも沢山ありますし、そもそも日本の雇用が守られる意味では、そのような姿勢は喜ぶべきものであるとも思います。

しかし、それを支えるべく政府は今後の展望を考慮しているのでしょうか。。。

鳩山首相の先日突然行われた「2020年までに1990年比25%削減」というスピーチは、半ば国際公約になっています。日本産業界の動向を見据えて、対策を意識して発言なさったという形跡は感じられません。
慌てた産業界は、国内主要9団体が共同記者会見を開き、今回のCOP15に向けて政府への要望書提出を表明し、主要国間の公平性が保たれない「安易な政治合意」をしないようにとの釘を刺しています。
それに呼応し、政府は排出世界第一位の中国と第二位のアメリカが参加せずに多数決になる場合は、保留すると表明しましたが、どうなりますことやら。

私が気になるのは、円高だと産業界が弱くなるとか、為替のような短期的問題であらば政府は騒ぐ割に、中長期の産業界への競争優位への意義付けになると、とたんにトーンダウンしたり、企業の自助努力頼みの方向性になるように感じることです。
鳩山首相のアドバルーンでの「25%削減」スピーチ等は、その典型例のひとつであると思います。

なまじ自民党が、産業界と癒着していたイメージがある為、それを払拭しようということもあるのでしょうが、資源も無く、これから大量消費による内需拡大も想定出来ない本邦において、為替の問題以上に「企業に足枷をはめれば、日本企業なら何とかするだろう」的な発想は、逆効果を生みかねないと感じています。

いつかお話し出来ると思いますが、政治家というお立場は、国民に対して「悪者」を作らなければならない面のあるお仕事でもあります。
しかし、企業は別にどこの国に本社を置いても、どこの国に移転しても良い立場でもあるのです。
偶さか、日本企業が税金の関係等からどこかの国に本腰を入れて拠点を移すという行動に出なかったり、それに向けた研究を真剣にしなかっただけかもしれません。

大企業には問題があるとか、企業には責任があるという姿勢自体には問題は無くとも、その大企業がどのようにすればこのグローバル時代に対応出来るのかを考えて優遇することをセットで行わない限り、産業でメシを食っている日本社会が、益々疲弊と衰退の道を辿ってしまうことになりかねないことでしょう。
規制やルールだけでビジネスの利益が増えて行かないことだけは、明確なのですから。。。。

COP
7日に開幕した「国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)」

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