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グローバル時代を見据えた国際子育て

スイス大好きママ
スイス大好きママ
関西在住・年齢不詳の女医。同業の夫と子ども2人&犬2匹の、4人と2匹暮らし。本人はグルマンにしてグルメを気取るも、シャンパンさえあればご機嫌という外野の声あり。かつて水の都と呼ばれた大阪の、湾岸道路から望む美しい風景を、こよなく愛しています。

 過日、知人から電話がかかってきました。ご子息が、うちの夫の母校に合格されたそうです。その学校は、東京都内にある私立中・高の男子校で、「御三家」と呼ばれるうちの1つです。

 片や、ご父君である知人は、関西の雄である超難関私立校のご出身です。朗報に接し、さぞお喜びであろう胸中を察して、「おめでとうございます」と申し上げますと、電話の向こうは意外にも浮かない声。

「それがね、今やこの学校の高校生のトップ集団は、東大ではなくハーバードを志望している生徒が珍しくないらしいんだ。うちの子も、もしハーバードに行きたいと言い出したら、どうしたらいいかわからなくて困っちゃうよ。我々の時代とは変わったんだねえ」……。

 これまで日本では、子どもを成功へと導くにはお受験が不可避だとされてきました。幼少時からハードなスケジュールをものともせず塾に通って一定のパターンを暗記し、成長期でありながら常に睡眠不足と闘い、偏差値で競り勝って、学歴ヒエラルキーの頂点である東大を制覇することが、幸せな人生を約束すると信じられていました。けれども、猛スピードで地球を覆うグローバル化の波にさらされる中、こういった価値観は揺らぎつつあるのかもしれません。

 翳りがささやかれる日本の国力を回復するためには、教育がとても重要です。21世紀を生きる人間には、「世界人」としてのアイデンティティーを保てることが必要条件であり、それを満たす自国民を輩出することが教育に課された役割でありましょう。世界人となりうる日本人を産み育てるための教育を考えるとき、否が応でもグローバルスタンダードを見据えなくてはなりません。それなのに日本の教育は、30数年前の私の子ども時代から大して進歩せず、世界の潮流から立ち後れて乖離するばかりではないかと危惧しています。

 日本のスタンダードでは世界と伍することは難しくなってしまった現実を、多くの日本人が悟り始めているのではないでしょうか。殊に、当の子ども自身がそのことを痛感したとして、もしも彼や彼女が既に、親の世代と同じ軌跡をなぞるコースに足を踏み入れてかなりの年月を費やし、相当の道のりを進んでしまっている最中だとしたら……? ルートを修正しようにも遠回りしそうだし指針も示されず、親子ともども途方に暮れかねないという漠然とした不安を、知人の言葉が代弁しているように思えます。

 我が家もそんな懸念を抱いたので、2人の娘・桜と楓が6歳と5歳のとき、日本のお受験エスカレーターから飛び降りて、スイスのボーディングスクールに留学させました。「末はハーバード」などと高望みはしないまでも、国際的に通用する学歴や学力を手に入れてほしいと考えてのことです。姉妹はスイスから帰国後、オーストラリアのボーディングスクール留学をはさんで、15歳と14歳になった現在は、日本国内の歴史の古いインターナショナルスクールで学んでいます。

 先週、この学校のオーケストラのコンサートが開かれました。桜はビオラ・楓はバイオリンを担当しています。指揮棒を振る先生はイタリア人、メンバーを構成する生徒のうち東洋人は香港を含む中国・韓国・シンガポールなど日本以外の国籍が多くを占め、オーケストラ全体の共通言語は英語です。英語の通じない生徒・弦楽器が弾けない生徒は、このオーケストラには入れません。

 翻って、私どもでは、これまで娘たちに英語を教えたことはありません。ビオラやバイオリンのレッスンに家から通わせたこともありません。娘たちは、このオーケストラに入れるくらいの英語や弦楽器の技能を、幼少時から留学した海外のボーディングスクールで獲得しました。

 英語や弦楽器と合わせ、フランス語、乗馬やテニスやスキーやスイミングなどスポーツのスキル、自分でお勉強する習慣、仲間とのコミュニケーション能力も、ボーディングスクールで培われましたし、ダンスだって踊れるようになりました。忙しくてお稽古事に連れていけなかった親の私にしてみれば、まるで「電子レンジでチン!」ならぬ「ボーディングスクールでチン!」して、出来上がりの女の子に仕立ててもらったみたいな気分です。

 私はかれこれ、ボーディングスクール生の母を6年・インターナショナルスクール生の母を5年、つとめてまいりました。子どもに国際教育の場を与え続けてきたのは、21世紀を生きるにあたって必須の、「世界人」としてのアイデンティティーを確立してもらいたいからです。

 グローバル時代に求められる教育の流れに沿いながらも、尚且つ、日本のお受験一辺倒の環境下では育みにくい「プラスαの教養」も磨かれるような、充実した学童期を過ごさせてやりたいと願ったためでした。

 桜と楓は、言語の発達途上の幼少期に留学を済ませてツール(=多言語やコミュニケーションスキル)を身につけ、旺盛な知識吸収が期待でき経験が実になりやすい10代を日本に居て、日本語や日本文化に対する造詣を少しずつ深めています。

 留学を計画なさる日本人家庭では、この順序が逆になるのが一般的でした。「留学は、日本語や日本文化を身につける前にすべきではない」という従来のセオリーは、グローバルイングリッシュや第二外国語を駆使して「世界人」として振る舞える素養を培いながらも日本人の誇りも保った次世代の大人を育てるのに、本当に適しているのでしょうか?

 非英語圏の国・日本では、海外留学といえば、英語「を」学ぶためのもの、と解釈されがちです。でも、子どもを低年齢で留学させてみると、英語(語学)力は「目的」ではなく「ツール」に過ぎないのだとよくわかります。英語「で」学べるようになった桜と楓には、成長とともに選びうる教育の幅がぐんと広がりました。

 15歳と14歳という年齢は、国際子育てを標榜するご家庭の多くが、「いよいよ海外へ留学させようか?」と検討する適齢期ですが、我が家は当面、そんな相談をする予定がありません。桜と楓は、日本国内のインターナショナルスクールに自宅から通うかたわら、歌舞伎を観たり、茶道とお琴に親しんだりしています。お茶事のしきたりや、筝の弦の呼び名に託された古来の教えなどは、彼女たちの日本人としてのアイデンティティーをより磐石なものにしてくれることでしょう。

 幼いうちに手放すつらさを親子で乗り越えたのと引き換えに、心身ともに目覚ましい開花を遂げる10代の姉妹を日本にいながら間近で見つめて暮らせる幸せを、しみじみと味わっているところです。

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