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モデルたちも夢中になる美脚格闘技

フランス貴族に愛された「リング上のバレエ」


原万里子選手
原万里子選手
 強さだけでなく、美を追求する格闘技がある。

 フランスで数百年の歴史を持ち、今も多くの愛好者を生んでいるサバットがその代表格だろう。パリやマルセイユなど各地で使われていた蹴り技が18世紀に体系化され、やがて貴族向けの護身術としてアレンジ。公には剣や銃を持つことを禁止されていた上流階級の人々が路上で強盗や敵に襲われた際に身を守る心得となった。20世紀以降は競技として独立し、現在は世界大会が開かれるほど普及している。

 見た目はキックボクシングだが、ムエタイや空手と異なるのは、ブーツ状の専用のシューズを履き、鮮やかな色合いのツナギを着ること。もともと貴族への売り込みを企画したインストラクター、シャルルモン・ルクールが、ファンションデザイナーであった弟に依頼し、洒落たサバットウェアまで開発したというから、ビジュアルへのこだわりは元来筋金入り。

 さらに華麗な足技にも目を奪われる。「リング上のバレエ」とも称されるその美しさの秘密は収縮と伸張。身体に膝が付くほど折り曲げた足を、相手にヒットする際に180°真っ直ぐ伸ばす。いわば高速でストレッチを繰り返しているようなもので、瞬発系のボクシングを全身で行っていると思えばいいだろう。これにより、特に脚の筋肉を絶妙にシェイプされる“美脚効果”があり、フランスのみならず欧米ではダイエットをきっかけとして始める人が多い。モデルやミスの冠がつく女性にも愛好者がいるようだ。

 ハードでありながらも、無骨さとは無縁。汗をかきながらも、どこか高貴な趣がある。ワインを嗜みながら、政敵をギロチンに送った貴族たちの面影を重ねるのはうがちすぎか。
ちなみに最近では日本でも愛好者が増えつつあり、昨年はアジア人初の女性チャンピオン(原万里子選手)が誕生した。格闘家らしからぬそのキュートなルックスも、サバットの魅力を端的に語っているようだ。

 日本語のサイトはこちら
http://www.savatejapan.com/

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