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慶應に受かる子はなぜキッチン好きなのか? 頭のよい子が育つ食卓【2】

親子のコミュニケーションの場としての「食卓」



 有名小学校、中学校を経て慶應義塾大学に入学した大学生200名の、キッチンや食卓にまつわるエピソード、アンケート調査などをまとめた四十万(しじま)靖氏著『頭のよい子が育つ食卓』(朝日新聞出版)からご紹介する2回目は、食卓の役割についてです。

 多くの家庭では、両親も忙しく、子どもと顔を合わせてじっくり話すのは、やはり夕食の食卓が中心となります。家族が今日一日の出来事を話したり、悩みを相談したりと、食卓がコミュニケーションの中心となっていました。

 食卓ではほかの家族は必ず自分の話だけをじっくり聞いてくれるわけではありません。複数の人がいるところでの会話は、実はなかなか高度なコミュニケーションです。「会話」というキャッチボールを、世代の違う人があつまって毎日行っているのが食卓なのです。

 人の話をきちんと聞く、聞いたことを理解し、それに対する自分の考えをまとめて相手に伝わるよう言葉にする。食卓のコミュニケーションでは、このような理解力、読解力、論理的思考、表現力が鍛えられることになります。

 取材したある母親は、机で教科書や参考書を読み、それを暗記するだけが勉強ではないと語っていました。様々なことに興味を持ち「なぜ?」と考え、自分の考えをまとめて言葉や文章で人に伝えることができる子ども。頭のよい子とは、そういう子どもです。こうして子どもは、食卓の家族との会話でコミュニケーション能力を自然に伸ばしていったのです。

 四十万(しじま)靖氏は、自身の子どもの受験や、親交のある有名私立中学の教師、受験生を持つ母親などからの情報で、近年の有名私立中学の受験で求められるものが、暗記中心ではなく、「論理的に物事をとらえ、自分の考えをまとめて言葉にして伝える力」に、どんどんシフトしていると実感しているそうです。

 そうは言っても、平日は夕食でさえあわただしいという家庭も多いことでしょう。仕事の都合で、子どもの夕食時間に一緒にいられないという親御さんも数多くいました。しかし、そういった家庭は、家族がずっとバラバラで過ごさないようにさまざまな工夫をしていました。とくに有効活用していたのが週末です。

 食卓のコミュニケーションが希薄だと感じるご家庭では、まずは週末の食卓だけでも全員が集まり、家族の会話を楽しむよう努力してみてはいかがでしょうか。

 それでも夕食で家族が揃うことが減ったり、食卓での会話が少ないと感じた時は、食後などの家族が集まりやすい比較的遅い時間や、週末の空いている時間などに、お菓子や果物、飲物で「コーヒータイム」というだんらんの時間を設けるのも、いいアイディアです。

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