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スイスの「秘密口座」の実態とは

 秘密のベールに包まれたスイスの秘密口座。昨夏には米検察当局がスイス大手銀行UBSの秘密口座を利用して脱税をした疑いのある米国人富裕層を捜査、米司法省がUBSは脱税をほう助したとして告訴の最後通牒をつきつけるなど、両国間の確執が表面化した。引き続き水面下で攻防が続いているようだが、それでもスイスの銀行の守秘義務は依然として維持されている。口座の顧客の身元を知っているのは、担当とごく一部の上層部だけで、口座番号が漏れてもそこから身元を割り出すことはできない。

 スイスの銀行事情に詳しい永井隆昭氏は、その著書『図解 スイス銀行』(日刊工業新聞社)の中でスイスの秘密口座の実態を解明している。それによると私たちが〝秘密口座〟〝隠し口座〟として連想するスイスの銀行はいわゆる「個人銀行」といわれるもので、数多いスイスの銀行の中では、数的にはほんの一部でしかない。

 2008年時点でその数は14行。個人銀行は既存顧客を守るという考えから、一般の人々に知られることを極力避けるために、メディアを利用したPRを控えているという。

 個人銀行は世界中の資産家や投資家などの資金を、責任をもって預かり信託勘定などを通じて管理・運用するもので、「無限責任形態をとる金融機関」。自己の全財産で担保しているため、財務諸表を公表する義務はない。その額は膨大とされ「国際金融市場での隠れた大勢力」とも言われている。

 口座開設が認められると、世界で貴方のナンバー・アカウントを知っているのは、あなたと私(頭取)と担当者の3人だけ」と告げられ。通訳を介せないので、英・独・仏・伊のいずれかの言語を操れることが必要。14行のうちたとえば「ロンバー・オディエ・ダリエ・ヘンチ」は1798年の創業で、200年以上の歴史をもつ。

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