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溢れ出すマネーに、「世界の債券王」は辛口評価

 米国などが積極的な緩和政策を推し進め、溢れ出したおカネが新興国市場や金や原油などの天然資源価格を押し上げる、いわゆる「過剰流動性相場」が現出している。はたしてこのパーティーはいつまで続くのか? 「新興国バブルは止められない」という声から、「債券強気時代は終焉を告げるだろう」という声まで、各々の専門家によってその見解はニュアンスが異なるようだ。

 大和総合研究所投資調査部の成瀬順也氏は「中国株の上昇、米長期金利の低下一服、金価格の上昇一服をもって、過剰流動性相場の第1幕は閉幕とみている。中間選挙が終わった後の米国でブッシュ減税の一部継続や景気対策に決着がつくと、過剰流動性相場の第2幕へと移ろう」と、仮に一服したとしても、それはあくまでも〝幕間〟に過ぎないと主張する。

 また、日本総合研究所調査部の湯元健治理事は「日米欧の量的緩和が世界的規模での過剰流動性を生みだし、これが新興国の株式・不動産市場に流入。不動産バブルとインフレ高進をもたらす構造が定着し始めている。今回のG20合意は過度の通貨安競争を自制しようという政策協調だが、中国の改革が漸進的であり続ける限り、新興国が景気過熱とバブル抑制に成功するかどうかは、保証の限りではない」との見解を示している。
 
最後に、PIMCOで世界最大の債券ファンドを運用しているビル・グロース氏(世間では「債券王」と呼ばれる著名人であり、相場見通しが債券市場を大きく動かすこともある)の辛口発言した。

「米当局が兆ドル単位の規模で小切手を切るが如き政策は、インフレにつながるリスクを増大させる。真実を言えば、ある意味での『ネズミ講』ですらある。こうした政策は、債券価格を押し上げて高い年間リターンという幻想を作り上げるが、最終的にはインフレが実質金利をマイナスにすることによって、債券保有者の手から富をかすめ取り始めるだろう」。

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