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「石油は○○年後に枯渇する」という大本営発表

 「石油はいつ枯渇するのか?」という疑問は古くて新しい問題だ。30年ほど前、学校では「石油はあと30年でなくなる」と教えられていた。しかし、実際は枯渇するどころか世界の石油を採掘し続けることができる年数(可採年数)はむしろ伸びている。その実態には、さまざまな利権も絡んでいるようだ。

 可採年数が減らないのは、技術的に言えば、探鉱技術の発達によって深い地層に新たな油層を発見したり、採掘船の技術進歩で大陸棚を採掘したりできるようになったことなどが挙げられる。また、原油の回収技術が向上し、既存の油田からの回収率が上がっていることも指摘できる。

 とはいえ「可採年数」も「枯渇年数」も、こうも外れ続けるのでは、そのうちオオカミ少年のように誰にも信じられない試算値になりかねない。『石油の支配者』(文藝春秋刊)の著書がある浜田和幸参院議員は「埋蔵量データほどいい加減なものはない。産油国も石油メジャーも環境保護団体も、みな自分たちに都合のいい数字をもてあそんでいるかのようだ」と語る。

 たとえばサウジアラビアの場合、1970年代には1700億バレルの埋蔵量と言われていたのが、90年代には2580億バレルに増加。イラクも同様に、480億バレルが1000億バレルと倍以上に膨らんだ。

 80年代、OPEC加盟国が産出量を決めるに際し、埋蔵量の大きさに従うという「クォーター制度」を採用したことに関連する。「埋蔵量が大きければ大きいほど、産出量を増やすことができる」という制度で、ここに産油国が埋蔵量の数字を上方修正し続ける動機がある。

 石油メジャーはより正確な数字を把握している可能性はあるが、自らが権益を保有する油田の確認埋蔵量を自社に都合のいいように操作していると思われると、株主から厳しい批判を受ける。実際、ロイヤル・ダッチ・シェルは、データが上下にぶれた結果による株価の急落を経験。そのため、迂闊にデータを公表することはできず、極秘扱いされるに至った経緯がある。

 結局「いつ石油が枯渇するのか?」という予測は、いつまでも「大本営発表」であり続ける。

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