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海外投資家は米国へ、米国投資家は新興国へ

 海外投資家による対米証券投資が好調だが、大半は米国債でリスク資産投資は低調。一方、米国投資家の対外証券投資は、これまで欧州向けが中心だったが、ソブリン問題への懸念が台頭した後は、ブラジル向け株式投資と、香港、韓国、インドを中心とするアジア向け株式投資が拡大している。米国を巡る最近のマネーフローの状況が、三菱東京UFJ銀行経済調査室の篠原令子氏の調査で明らかとなった。

 海外投資家による対米証券投資が好調で、今年1~10月の買い越し額は7802億ドルと、すでに2009年通年の6389億ドルを上回った。ただし、買い越しの大半は米国債で、社債や株式は低調。金融危機前とは大きく様相が異なっている。なお、米国債保有残高は中国がトップ(9068億ドル)だが、保有高が昨年から最も増加しているのは英国(昨年10月の1081億ドルから今年10月には4776億ドルに増加)であることがわかった。

 一方、米国投資家の対外証券投資をみると、金融危機後の欧州からの大幅な資金引き揚げによる売り越しから、2009年には買い越しに転じた。投資先は当初は欧州が多かったが、年後半以降は中南米向け債券・株式投資と、香港、韓国、インドを中心とするアジア向け株式投資が拡大している。

 財政問題への懸念が続いている欧州から、好調な経済成長と金利水準の高さを背景に、高い投資収益が見込まれる新興国へと、米国投資家の投資姿勢が変化している様子がうかがわれる。

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