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ヘッジファンド的発想で個人も「負けない投資」を

深追いの失敗を排除する投資

 

 個人が株式投資を行う場合、損失は「売らなければ損ではない」と開き直って含み損を抱え込み、その割には利益を確定するのは早いという罠に陥りやすい。このような悪循環を脱するのが、ヘッジファンド的な合理的発想。これを身につけることによって「年率10%の運用力」を身につければ、資産を10年で2.6倍、20年で6.7倍、30年で17.4倍に増やすことができる。

 まず、機関投資家とヘッジファンドの違いは何か? 投資手法等さまざまな違いがあるが、大きな違いの一つが前者は全額を投資する「フルインベストメント」を職業柄強いられるのに対して、後者はタイミングを見極めて時には大部分を現金化できること。

 太田忠投資評価研究所の太田忠代表は、前者を「敗者のゲーム」と呼び、後者を「勝者のゲーム」と呼ぶ。「大切なのは絶対収益を確保すること。前提として押さえなければいけないのは『株式市場はもう決して右肩上がりではない』ということであり、『フルインベストメントをしても、長期的には運用パフォーマンスは積み上がらない』」(太田氏)ということだ。

 もし万が一、上げ相場の時に現金化していると、ベンチマークに連動した利益が得られない。前者の職業的な縛りとは、この際に言い訳が立たないという、機関投資家の悲しい呪縛的な性による。「株式市場は『非効率』かつ『流動的』で、企業の株価は常に割高と割安を繰り返す」(太田氏)が、機関投資家はこれに対応できない。

 個人には職業的な縛りがないので、ヘッジファンドのスタイルを真似ることが可能。下げ相場では現金化するだけでなく、先物で売り持ちポジションを持つことで、上げ相場でも下げ相場でも利益を出すことができる。

 「損切りは早く、利食いは遅く」が投資の理想だが、言うは易く行うは難しが現実。そこで太田氏が提案するのが〝逆指値〟の活用だ。人間の心理を排し、最大損失許容額を決定して機械的に必ず損切り(あるいは利益確定)する。

 「5%をめどに、最大でも10%を最大損失許容度とするのが理想的」(太田氏)だという。確かにこれなら、1日中相場を見つめている必要もなく、自動的に注文が執行されるので、冷静な損失確定ができる。

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