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退職後、年金以外に516万円では足りませんが

 リスクマネーとは、不確実でリスクが大きい事業や投資に投入される資金。元来、投資の世界では日本人は安全志向が強いと言われ、あまりリスクを取らないとされてきた。しかし退職後の年金制度への不信は強く、個人投資家を中心に保守的な傾向が次第に変わりつつあるようだ。

 日本人の安全志向を変え始めた背景にあるのは、退職後の年金への不安。年金制度への不信感が資産形成への意欲が高めている。フィデリティ投信の調査によれば、退職後の生活用として準備している公的年金以外の資金平均額は516万円。同時に調査した「必要な生活資金」の平均額2989万円には遠く及ばない。

 勢い個人はリスクを取ってでも、資産形成に励まざるを得ない。日銀の統計によれば昨年11月末時点で、個人が銀行の外貨預金口座に保有する金額は約4兆8000万円(588億ドル)。これは前年同期比2.8%増で、日銀が統計を取り始めた1999年4月以来最高。

 そもそも本当に日本人の投資姿勢は保守的なのか? リスクが嫌いな国民が多い国に、パチンコ屋がこれだけ全国隅々まで存在するのも不思議な話だが、日本人の投資に対するアレルギーは教育とも関連するのかもしれない。

 澤上篤人氏は、「質の高いリスクマネーというものが、日本に少ないのは事実。市場全体が売り逃げに走ったり、株価の下落不安が蔓延ししたりしているときに、平気な顔をして買いを入れる投資家があまりいない」と語っている。

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