AKB48卒業翌日に社長になった川崎希さん(前篇)
決心
2005年12月8日、東京・秋葉原のAKB48劇場。今となっては伝説として語り継がれるAKB48の初ステージの日。観客はわずか7人(関係者をのぞく)という今では信じられないような、秋葉原のAKB48劇場の光景。そのステージに初期チームAメンバーの川崎希さんは立っていた。
現在も所属していれば、国民的アイドルの一員として、毎日のようにみなさんも目にしていたかもしれない。だが、その座を迷いもなくアッサリと捨てた。

同僚で仲良しの佐藤由加理さん(現SDN48)にも話したが「やめちゃうの」と驚かれたそうだ。2008年の暮れの押し迫った時期だった。占いによると、川崎さんが新しい物事をスタートさせるのは3月1日がベスト、となっていたそうだ。起業までの時間は、あと、丸2カ月しかなかった。
しかも、2008年はリーマンショックで世の中は大不況。川崎さんは当時21歳。手元には40万円しかない。一大決心だった。