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新日鉄と住金の統合で、住金は関西財界を裏切る?

 新日本製鉄と住友金属工業が、2012年10月を目指して進めている経営統合。発表から1カ月が経過し、両社がアドバイザーを選定するなど、着実に前進している。日本の鉄鋼業界を強くする統合だが、関西には心配する向きもある。住友金属といえば、関西電力、パナソニックと並ぶ“関西財界御三家”ゆえに、「統合後、住金の関西での財界活動が弱まることは間違いない」(関西財界首脳経験者)からだ。

「主導権」が新日鉄にあるのは明らか


住友金属工業、三井住友銀行
土佐堀川南側の住友村。左側が住友金属工業本社が
入居する住友ビルディング、右側が三井住友銀行
大阪本店営業部
 地下にある大阪・京阪淀屋橋駅を地上に上がると、西側一帯は「住友村」とも呼ばれる。土佐堀川と土佐堀通に面して、住友金属や住友電工の本社が入る住友ビルディング本館や旧住友銀行本店が並ぶ。

 「かつての住友ビルは華やかだった。住友商事、住友化学の名実伴った本社があった」。古い財界人は懐かしみ、こうも話した。「住金もいま、本社登記こそ大阪だが、役員のほとんどが東京。これで新日鉄と一緒になれば、考えられるのは銀行と同じ道だろう」

 隣接する旧住友銀行本店ビルは現在、三井住友銀行大阪本店営業部になっている。堂々とした石造りの建物は、いかにも“銀行本店”だけに、実際の機能と外見の落差が、大阪の凋落を示す印象にも見え、悲しい。

 住友金属は現在、国内鉄鋼では3位、統合相手の新日鉄は首位である。来年10月に経営統合すれば、粗鋼生産能力でアルセロール・ミタル(ルクセンブルク)に次ぐ世界2位となるが、住金と新日鉄のどちらが主導権を握るかは、一目瞭然だ。

 2011年3月期の新日鉄の連結売上高見込みは4兆1000億円、住金は同1兆5000億円。粗鋼生産は新日鉄が3448万トン、住金が1332万トン――。

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