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震災で日本から富裕層の資産が海外に消える

東日本大震災は多くの死者を出し甚大な被害をもたらしたが、そうした中で、富裕層の資金の海外移転、さらには海外居住を含めた志向が強くなっている。専門家の元には、震災前と比べて5倍のペースで相談が舞い込んでいるそうだ。しかも、これまで海外に無関心だった富裕層まで、急に関心を寄せるようになっているという。最新事情を見てみることにする。

海外資産移転の相談は震災前の5倍に


はまゆり
 「3・11」、未曾有の災害に襲われた強烈な体験は、いかに無事だった人であろうとも、今後の我が身に降りかかるかもしれない恐怖心を感じさせるには十分だった。

 「日本人の富裕層の考え方も今回の震災でかなり変わってきています。具体的には、これまで日本に根ざしてビジネスを行い、海外に資産を出すことを全く否定した保守的なオールドマネー系の富裕層の中にもさすがにすべての事業や資産を日本に置いておくことに対して非常に心配になっています。税金の問題ではなく、カントリーリスクの高まった日本にすべての資産を置くことへの不安です」

 日本のPT(パーマネントトラベラー)研究の第一人者でもあり、「税金を払わない終身旅行者」などの著書もある木村昭二氏がそう話した。

 木村氏のところには、3月11日から1カ月間で、震災前の1カ月間よりも約5倍の相談が舞い込んだのだという。

 永遠の旅行者というPTの概念は以前にも、ゆかしメディアで紹介したことがある。つまり、永遠に色々な国を旅行して、税金を払わないようにするというライフスタイルだ。

 ただ、今回はカントリーリスクを本格的に意識したもので、しかも今まではあまり興味を持っていなかった層である「オールド富裕層も多く混じっていました」と木村氏。震災を機に大きく変化した、日本の富裕層の意識を見ることで、資産の海外移転、海外居住をもう一度考えてみたい。

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