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震災で日本から富裕層の資産が海外に消える【2】

 東日本大震災の後、日本の富裕層はこれまで以上に海外への資産移転や、居住を考えるようになっている。つまり、節税ではなく、カントリーリスクを本格的に意識するきっかけになったことは前回でも述べた。今回は特に不動産投資を資産ポートフォリオの中心に据えることのリスクについて考えたい。

津波の前にタンス預金も頑丈な金庫も無意味


写真は宮城県名取市
津波の前に不動産は無力だった(写真は宮城県名取市)
 「津波が町を飲み込み、家々や農地、工場、車が流れ出している映像を見て、考え方が変わった人も多いと思います。持ち運べないものを持っていてもすべてなくなってしまうということです」

 そう話すのは、日本のPT(パーマネントトラベラー)研究の第一人者でもあり、「税金を払わない終身旅行者」などの著書もある木村昭二氏だ。

 金融機関に預けていないタンス預金、金などの貴金属類など持っていても、津波の前では無力で、我が身を守るためにただひたすら逃げる以外にない。また、比較的に時間に余裕があったとしても、地金や、重たい金庫を持って逃げることは、まさに不可能ということが、この東日本大震災で明らかになった。

 また、それ以外の代表的な資産である高級車、ヨット、プライベートジェットなども、使用不可能だ。そして、日本の代々の富裕層の代表的な資産と言えば不動産。だが「土地神話は完全に崩れたでしょう。原発周辺の土地も、所有権があろうとも数十年にわたって使用できない可能性もあります」と木村氏。

 資産の流動性を高めておく、また、一部でも資産を海外に移しておくことも大切だということを認識させられたのが今回の大震災だろう。

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