経済産業省の役人の頭の中(上)
トップ3人交代の意味

古賀氏)
本来なら人事も大臣がちゃんとした評価をするのですが、例えば菅(直人)総理が脱原発の政策を打ち出したとします。そうすると、脱原発の人を引き上げてきます。ただ、今回の経産省の人事が不思議なんですけど、辞める大臣(海江田経産相)が、次の人事を決めるというのは政治主導ではあり得ないこと。これは要するに役人が決めた人事です。
例えば監督が辞めるとして、次の監督がまだわかりませんという時に、(辞める)監督が「次のメンバーはこの選手です」と決めるのと同じことなのです。
つまり、大臣が誰であってもメンバーは決まっているんですよ。この政策をやると決めたら、この布陣がいいということを大臣が決めていかなくてはいけないと思います。
役所の人事というものは仲間内の評価(天下り先を増やすなど)になっていて、普通の組織ではそうはなりません。企業では競争力がなくなっていくので、さすがに自浄作用が働きますが、役所は潰れることがないので、それができないのです。