あの日に戻って

多くの少年たちの夢が詰まったコクピット
スーパーカーに熱中したのは、たしか小学校くらいの時だったかなぁ。ロータスといえば、40歳代のYUCASEE(ゆかし)会員にとっては、池沢さとし氏原作の漫画「サーキットの狼」で主人公が操っていた自動車だと、ピンと来るだろう。
そのころ日本中の多くの少年たちがロータスに夢中になった。魅力はやはり『柔よく剛を制す』。小兵のロータスが、フェラーリなどパワーが大きく馬力のある車に乗るライバルたちをコーナリングと、テクニックを駆使してなぎ倒していくというところにあった。
まさに日本人のメンタリティーと相まって、現在でも多くの車好きを引き付けてやまない。
富裕層にはセカンドカーとして大人気

人気モデル、ロータス・エリーゼS(479万円)
エリーゼ、エキシージ、ヨーロッパの各シリーズがあり、最も人気が高いモデルが「ロータス・エリーゼS」(479万円)。トヨタの1.8リッターエンジンが使われ、最高出力136ps/6200rpm、最大トルクは17.5kg-m/4200rpm。アルミを使用した860kgという軽量なボディーが特徴で、0~100km/h加速が6.1秒という驚異的な加速性能を持っている。
オートマティックもなく、純粋に走りを楽しむ、という目的にこれ以上あった車は他にない。本当に車が好きな富裕層が、趣味として運転するセカンドカーとして購入する場合が多いという。
普段仕事では送り迎えをしてもらい自分で車を運転することがほとんどない経営者たち、または自分で運転する場合でもロータスのように公道を走りこんでいる、という意識は薄いだろう。しかし、やはり週末のオフタイムに自分を思いっきり解放するならロータスが一番だ。
F1王者5人を輩出の名門

ハンドル中央にはおなじみの蓮のマークが
ロータスといえば蓮がトレードマーク。これは、創立者コーリン・チャップマンが仏教思想の「俗世の苦しみから解放されて夢がかなう実」とされる蓮にちなんで名づけられた、とされている。チャップマンは、中古車をガレージで改造しレースに出場させた。1950年に英国のシルバーストーンサーキットで行われたレースで勝利してしまう。
その後、ロータスはF1でも名門として綺羅星のごとく輝きを放ってきた。現在チームは消滅しているが、F1では古豪として70年代までに5人のワールドチャンピオンを輩出。80年代以降は王者こそ出していないものの、アイルトン・セナ、ナイジェル・マンセル、ネルソン・ピケ、ミカ・ハッキネンら以降世界王者となるドライバーがこのチームの門を一度叩いている。また、初の日本人F1ドライバー・中嶋悟も所属するなど、日本との縁も深い。
スーパーカー、F1の2つのブーム。これらが果たした役割も大きいのか、ロータスは日本ではかなり人気が高い。それがリセール市場の強さにもつながっている。
リセールバリューはかなり高い

ロータスは年代を経ても愛され続けている
固定ファン、さらには伝説が受け継がれてその下の世代へ。人気が落ちる気配がない。リセール市場では、3年落ちのモノが新車価格の7割になるものまであるという。これはメンテナンスや、タイプ、色など各条件が偶然にそろったこともあるが、ほぼ5割以上は見込めるのだとか。さらに手放す人が少ないために、常に買い手よりも売り手が強いという点も大きな特徴だ。それくらい、今でも根強い人気があることがうかがえる。みんなあの日に戻ってみたいということ? それなら、あなたもあの日にもう一度、戻ってみてはどうか。
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